映画『ライオン・キング(2019年版)』ネタバレ感想。CG=リアル路線は大成功。

原題:The Lion King
2019年の映画
おすすめ度:☆☆☆☆

【一言説明】
お前一体何があったん?

ライオン・キング 2019 実写

ディズニーの普及の名作『ライオン・キング』が実写CG化されて帰って来た!!
しかもヒロイン・ナラの声を演じるのが、天下の歌姫ビヨンセさん。加えてイケボすぎる声のムファサ役は旧作からジェームズ・アール・ジョーンズさんが続投というから吉報です。
当然字幕スーパー版にて鑑賞してきました。

ところで、字幕スーパーの”スーパー”っちゃなんじゃいな?
てっきり『すんげー字幕』とか、『素晴らしい翻訳にて贈られる字幕作品』とか、そんな意味合いのスーパーかと思うじゃないですか。
とろこがどっこい、英語“superimpose”のスーパーのことなんだそうです。えええ、知らなかった……!
superimpose=重ねる。
昔はデジタルデータでなくフィルムだったため、字幕の場合はフィルムの上に文字を重ねて映写していたことから来る名前だそうな。へーーー。

とはいえ、いつもすばらしい翻訳で字幕を付けてくれる方々にはこの場を借りてお礼を申し上げます。ありがとうございまっす。

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あらすじ

サバンナにある動物たちの王国プライド・ランド
緑豊かなその国を治める賢王ムファサの元に、めでたく王子シンバが誕生した。

厳しくも偉大な父。優しい母。お目付け役ザズーのいる安心感と幼馴染ナラとの楽しい探検。
温かい環境の中ですくすくと育つシンバだったが、悲劇は彼らのあずかり知らぬ場所で牙を研いでいた。

叔父スカーの甘言に釣られ、谷底にて唸り声の練習に励むことになったシンバ。
そこに迫る無数の影があった……。

※以下ネタバレ。1994年度版もネタバレしております。ご注意。

 

感想

ディズニーの名曲多々あれど、個人的一番はエルトン・ジョン氏版『Can you feel the love tonight』ではないかと思っております。多分映画としてもライオン・キングが一番好きかもしれません。
その映画が! 2019年夏にリメイク実写CG版として帰って来る!
若干の不安があったことは否めません。昨今の実写リメイク。正直どれもこれもぴんと来ないというか、アニメ版には及ばないというか、なんでこれを作ったのかと首をかしげる出来ばかり。だから今回もどうなんですかねと思いつつ、劇場入りしたわけですが。

そのままでした。

話の流れもほぼ一緒。ただただアニメが実写風CGになっただけという。
あまりのそのままさに実写化の意義を問う意見もあるようですが、個人的にはこれはこれでいいのでは、と思いました。
いかに名作といえど、二十五年前の映画です。今の子どもたちの肥えた目に耐えうる映像で古い作品を焼き直したと思えば。新しい古典として、ライオン・キングの物語は再び語り継がれることになる。
下手にいじらなかったおかげで、その意義は十分に果たせたのではないかと思いました。

ただ一点。昨今のディズニー作品における現代的価値観に基づくと、ナラたち雌ライオンはもっと早くスカーに対して反乱を起こして然るべしだったのではという疑問が。
別に反乱を起こしてほしいわけではないんですが、ただ強い女性を好むディズニーなのに、雌ライオンだけはなんで立ち上がらないのだと。
ライオンとしての本能に従ったから?
人なら確実に反乱するのに、ライオンだからそこはいいのかと。
ふううーーん??
そんな意地悪な感想が出てしまうくらい、昨今のディズニー式価値観の押し売りが鼻についてたのかなあと認識した次第です。いやん。

映画の出来としては名作を基にしてるだけあり、実によくできておりました。
実写風なのでミュージカルシーンもリアルっぽく描かれ、それがアニメよりも雄大な自然を想起させてこれはこれで素晴らしい仕上がりに。
リアルになった動物たちもいい味を出しています。

特に終盤、シンバとスカーの対決シーン。アニメだと若干迫力に欠け、猫パンチだったのが大迫力に。
燃え盛る崖の上。牙を交え躍動する二体のライオンの雄々しく美しいことよ!
ヒューッ!!

そして名匠ハンス・ジマー氏の曲はやはりええのう……。
無数の星の元、サバンナの大草原に寝っ転がってずっと空を見上げていたい。とかいうロマンチック気分になること請け合い。
実際に行ったら虫とか虫とか虫とかで大絶叫する羽目になるんでしょうが、そこは映画って本当に素晴らしいですね。
面白かったです。

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登場動物紹介

●シンバ
本作の主人公。めちゃんこ威厳のある王様ムファサの一人息子。
無邪気で勇敢。良くも悪くも幼さゆえの思慮の浅さから、父親の死を招いてしまう。
アニメ版のときから思っていたが、数年間行方不明になっていたと思ったら、

ヒッピーみたいになっていた。

お前……どうしてそうなった……。
まあね、毎日歌って虫食ってハクナ・マタタだぜ、なはははんとか言ってっからそーなるんですよね。
それにしたって故郷が滅亡の危機で必死に助けを呼びに来た幼馴染に「虫食って暮らそう」はねーだろ。マジでねーだろ。
これだからお坊ちゃんは。

一応罪の意識に苦しみ、偉大すぎる父の影で苦悩していたようですが、ぶっちゃけ虫だけ食べてた草食ライオンがスカーに勝てたことが奇跡ではないでしょうか。
若さってすごい

色々あったけど本人は心優しいハンサムガイなので、ムファサとは別の方向でよい王様になれそうですね。幸あれ。

●ムファサ
シンバの父ちゃん。晩婚だったのか? 年取ってからできた息子を猫かわいがりする。ネコ科だけに
スカーの罠にはめられ、ヌーの大群の中に落下して命を落とす。多分落下の衝撃で背骨が折れたことが死因じゃないだろうか。

死後の息子へのコンタクト方法がやたらに壮大。

星空に広がる雲になって語り掛けてくるとか……シンバがどう成長したとしても到底無理ではないだろうか。
だって声がイケボすぎ
シンバ君は若干高めというか、ファンキーボイスなのでやはり別の方向で行くしかなさそうです。
なんて茶化しましたが、「歴代の王は星となってお前を見ている」は最高にロマンだぜ。

●ナラ
シンバの幼馴染。
スカーの支配に嫌気が指し、決死の思いで助けを呼びに行って見つけた幼馴染がアホになっていた
その落胆ぶりは心中察して余りある。王国に戻る際のとぼとぼぶりがそれを物語っている。
ないわー、虫食おうぜはないわー。

ライオン世界でも男子より女子が早熟なのは共通なのか、子供ッ気の抜けないシンバの目を覚まさせ、王座奪還のやる気を促す。
そして幼少期にいやがらせを受けたシェンジへの恨みを忘れず、文字通りのキャットファイトを繰り広げる姿にヒェッ……。

スカーとの対決後は無事にシンバと結ばれ、かわゆい子供を出産した模様。
だが正直実写だとサラビとの違いがわからん
なーんとなく、若いからこっちがナラかなー、的な。うん。

●スカー
ムファサの実弟。シンバの叔父。偉大な兄をやっかんでおり、ハイエナたちと組んで兄の暗殺を企てる。
なんと本作ではサラビをめぐってムファサと争った過去が明かされる。あっ、顔の傷にはそういう因縁があったのね。へええーー。

たしかアニメ版ではナラに結婚を迫るシーンがカットされたそうだが、本作ではムファサ亡き後何度もサラビに言い寄る姿が映される。年齢的にそのほうが健全だね。

キャラクターがリアルになった弊害か、アニメよりも最期のシーンが若干エグイ。
まあね、しゃーないっちゃしゃーないね。あんなにきれいだった王国がお前になったとたん、荒れ地と化したからね。

●ティモンとプンヴァ
王国を追われたシンバが出会うミーアキャットとイボイノシシのコンビ。
基本的に気のいいやつらだが、彼らは虫でいいとして、シンバがお腹いっぱいになるにはどんだけの量を食べねばならなかったのか……。
ウリ坊時代のプンヴァはアニメよりもかわゆくなっている。
スカーとの決戦にも駆け付けてくれる友情に厚い一面を見せる。後に王国の住人になったようだが、ザズーと同じで王の友人として狩りの対象からは外れたんだろうな。末永く元気に暮らしておくれ。

●ラフィキ
年季の入ったヒヒ爺さん。ムファサの古い友人で、王国の色んな儀式を取り仕切る呪術師。
そして多分ジェ●イマスター。
木の杖を使ってハイエナを蹴散らす姿にヨーダを見ました。
ナラよりかなり遅れてシンバの気配を察知したはずのなのに、もうそこにいるから脚早っ!!

●ハイエナたち
仲良しハイエナ三人組。だが今作では雌ハイエナのシェンジがリーダーとして頭一つとびぬけている模様。
悪役っぽく描かれているけど、草原のお掃除係として、ハイエナ君は大事なんです。

●監督
ジョン・ファヴローさん。
『アイアンマン』や『ジャングル・ブック』などを撮っておられ、しかも『シェフ 三ツ星フードトラック始めました』では主演も務めている。『シェフ~』は面白いうえに出てくる料理がめちゃくちゃおいしそうでした。
大変面白かったです。ありがとうございます!


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サントラもあるでよ(2019年版と1994年版)。