映画『ドクター・エクソシスト』『10クローバーフィールド・レーン』ネタバレ感想。

最近Amazon Prime Videoで見た映画二作の感想をば。

※両作品とも激しくネタバレしております。未見の方は注意だぜ!

ドクター・エクソシスト

原題:Incarnate
2016年の映画
おすすめ度:☆☆☆

【一言説明】
悪魔=イオン集合体

ドクター・エクソシスト マギー

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↓Amazon Videoにて配信中。なんか……おどろおどろしいポスターじゃのう。

『ダーク・ナイト』のアーロン・エッカート氏主演。新感覚エクソシスト映画。
原題の『Incarnate』は『化身、〜の姿をした』とか言う意味だそうで、多分『受肉』とか『憑依』とかそんな意味合いでしょうか。もしくは英語圏だと直球で『悪魔』なのかな? それを『ドクター・エクソシスト』という最高に胡散臭い邦題にしてしまうセンスが素敵。主演がエッカート氏じゃなかったら二の足を踏んでいたところです。

あらすじ

悪魔とは人間に寄生するイオン集合体である。

悪魔が憑りついている間、本人の意識はずっと夢の中にいる。その中に入り込み、「これは現実じゃない」と認識させることができれば、夢から覚める=悪魔を祓うことができるのだ。
これを実践する野良エクソシストことセス・エンバー博士。生まれつき他人の心に入り込む能力を持っていた彼は、助手二人を伴い悪魔祓いに日々勤しんでいた。

ある日バチカンの使者カミラから新たな依頼が持ち込まれる。
少年キャメロンに取り憑いた悪魔を祓って欲しい……。
「バチカンの依頼は受けない」
美女の頼みをすげなく断るエンバーだったが、次の一言に足を止める。

「相手はマギーよ」

あの日、自分から家族と健康な脚を奪った仇敵の名。全ての日々は奴を滅ぼすためにあった。
エンバーは意を決してマギーとの対決に足を運ぶのだったが……。

 

ポスターと邦題から漂っていた胡散臭さ。でもエクソシストだしなあ……それにアーロン・エッカート氏だしなあ……。
そこで心の指標・Yahoo!映画大先生にお伺いを立てたところ、

2.93評価!!

低い……!!
これはさすがに駄作か……???

だが最終的にAmazon Prime Videoなら無料だったことが決め手となり、視聴の運びと相成りました。
無料なら……!! たとえ複雑骨折したとしても影響は少ない……はず……。

ちなみに日本のAmazon Prime年会費は六千円ぽっきり。なんでこんなに安いのかというと、米国と違って超大手ライバルの楽●様が君臨していらっしゃるからだそうな。だから価格を下げざるを得ないそうな。筆者はAmazon派なのですが、ありがたやー、ありがたやー。

↓お試しはこちらから。

閑話休題。

本当にマギーなのか? 
  ↓
マギーだった。
合言葉は「お前の愛するもの全てを苦しめてやる」
陰・湿!!
  ↓
師匠「お前死ぬぞ。乗っ取られた時に10秒だけ体の主導権を奪える血清を渡しておく。やるべきことをやれよ」
  ↓
エンバー「死ぬつもりないからいらないっす」
  ↓
マギーに返り討ちにされる。やっぱり血清が必要だ!!
  ↓
エンバー「血清取りにきたら、師匠が別の悪魔に取り殺されてた……ヒエッ」
  ↓
「俺が万が一取り憑かれたら、この血清を打て!」と助手に言い残し、マギーとの最終決戦へ。
無事にキャメロンを目覚めさせたかに見えた……が?

感想

予想に反して面白かったです。
キャストよし、雰囲気よし、現実世界のエッカート氏のヨレヨレ具合やよし!!
夢世界だとパリッとした短髪の男性なのに、実際は長髪・無精髭・車椅子の破滅系男子なんですね。そのギャップが素敵でございます。

彼が車椅子になったのは数年前の事故が原因。マギーという名前の女性が悪魔に取り憑かれ、特殊能力持ちのエンバーを狙って起こした交通事故。同乗していた彼の妻子は亡くなり、自身も足を負傷し車椅子生活を余儀無くされることに。
以来、『マギー』と名付けた悪魔を打ち取るため、自らの能力を活かして悪魔祓いを続けてきたのです。

悲壮感とワイルドさに包まれたエッカート氏がいい味出してます。
なんだよもう、面白いじゃないですか。つまらなくないじゃないですか。最近の観客は目が肥えすぎてるから辛口評価になっちゃうんだな。夢世界では被害者の時計は取り憑かれた時間で固定されるから、それがキーとなって現実世界との区別がつくとかなかなか

 

死んだ……。

 

アーロン・エッカート、死んだ……。

 

……あっ……うん。
これは……仕方ナイデスネ。評価ガ低クモナリマスネ。

結局……エンバーは頑張ったのですが、マギーを倒すことはできませんでした。
キャメロンを夢世界から救い出したのはフェイク。
世界が歪み、なんと数年前に交通事故にあった直後の病院で目を覚ますエンバー。傍らには亡くしたはずの美人妻と息子が。
全ては彼が危篤中に見ていた夢だったのか……? と思わせて、腕時計と病院の時計が事故にあった時間=3時から進んでいないことに気づくエンバー(3時ってのはアレか? あのお方が亡くなった時間に関するアレですかね?)。
つまりはこの世界も夢であり、自分もマギーに取り憑かれたことを察するエンバー。
彼はキャメロンを解放する代わりに自分が身代わりとなることを申し出る。その甲斐あって無事に現実世界に帰ってくるキャメロン少年。代わりに取り憑かれたエンバーが暴虐を働こうとしたその時、助手君二人(何気に有能)が血清を打ち込んでエンバー本人が10秒間だけ覚醒。動かない足で必死に窓枠によじ登り、そのまま身を投げて数十メートル落下。自らの命と引き換えにマギーを滅した……。

ここで終わっていればなぁーーー!!

悪魔祓いのルールとして、『取り憑かれた相手には絶対に触ってはいけない』という大原則があります。悪魔は接触によって他者に乗り移ることを可能とするため、悪魔を祓う→代わりに取り付く宿主がいない→悪魔死ぬ、となるシステム。
ところがここで他の誰かが触ってしまうと、せっかく祓った悪魔が再び肉体を得てしまうわけで、元の木阿弥。だからエンバーや助手があれほど「触るなよ」と言ったのに。救急車で運ばれ心停止状態のエンバーが電気ショックで蘇生した……と気の緩んだカミラが彼の手に触れてしまったために、実は悪魔が一時的に心臓を動かしただけだった罠にハマり、マギーは今度はカミラに取り憑いてしまう。
カミラ=バチカンが派遣した使者。悪魔を身に宿した彼女が信仰の総本山に入り込み、今度はそこで大混乱が起きることが予見される終わりとなります。

やはり映画は後味が大事。

エンバーの自己犠牲が止むなしなら、苦労が報われて欲しかった……というのが本音。多分悪魔はそう簡単には退治できないよという意思表示なのでしょうか。

だが大丈夫。
バチカンだぜ!??
如何な悪魔も法●様の手にかかれば一発よ!!!

正直、不謹慎だの冒涜だのの声にも負けず、いつか誰かが法●様大活躍の大バトル映画を作ってくれることを期待しております。黒い祭服に身を包んだ人々がマトリックスばりにずらっと並んで具現化した悪魔たちと超スタイリッシュバトル、みたいな! 
全クリエイターの方々には大統領自身がロボに乗って国家の敵を粛清する、イカれた作品がすでに存在することに留意していただきたいですね。

↓安心の日本製。『METAL WOLF CHAOS XD』という新バージョンが発売されるらしいので乞うご期待。

さて今回は豪華二本立て!!
『二本立て』と聞くと、遠い昔の遥か彼方の映画館ではなんと二本立てで映画が見られた時代があったんだよと孫に語るおじいちゃんの心境になります。
しかも入れ替え制ではなかったんだ!!
一枚のチケットで、それこそ朝から晩まで同じ映画を見続けることができたんだ!!!
今だと考えられませんね。自由で解放された時代だったなあ……としみじみしじみ。

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10クローバーフィールド・レーン

原題:10 Cloverfield Lane
2016年の映画
おすすめ度:☆☆☆

【一言説明】
おじさんがヤヴァイ。

↓Amazon Videoにて配信中。あれ……? ポスターでネタバレしてないか、これ……?

2008年に公開された、何かに襲われてはいるものの、何が何やらわかんないけどなんか怖くて大パニック的なそんな感じの映画であることが察せられる映画『クローバーフィールド/HAKAISHA』の精神的続編と謳われる本作。前作を筆者は見ていないのですが、タイトルと話題になったことは知っておりました。Amazon Prime Videoにて配信されていたのでこれを機に視聴を。

主演はスクリーム・クイーンとして本国では知られるメアリー・エリザベス・ウィンステッドさん。そして『モンスターズ・インク』サリー役の声で同じみジョン・グッドマン氏です。

グッドマン氏が全然グッドマンでないことをあらかじめ申し上げておきます。

あらすじ

ミシェルは殺風景な部屋で目を覚ました。
前例のない大停電が南部海岸一帯を襲う中、車を運転中に何者かに追突され事故に遭い、意識を失った矢先のことだ。

ここはどこだろう?
答えはすぐに判明する。
一人の老境に入りかけた男が現れ、自分たちがいる場所は地下のシェルターだと説明する。南部が何者かに攻撃を受け、大気は汚染され、外の人間は死滅したと。ハワードと名乗った男は意識不明だったミシェルを道で見つけ、シェルターに運び込んで命を救ったのだった。

半信半疑のミシェルの他に、地下にはエメットという若い男性もいた。彼はハワードがシェルターを作るのを手伝った功績で、避難することを許可されたのだった。

だが世界が滅んだとは信じられないミシェルは、ハワードの隙をついて入り口のドアの前に向かう。
そこで彼女が見たものは……。

前半というか終盤までは、閉鎖空間に取り残された三人の男女が織りなす密室サスペンス。そんな風に書くといかがわしい香りがしそうですが、男性二人はその点至って紳士なのでご安心を。

ミシェルの視点で映画が進むため、最初はめちゃくちゃハワードが怪しく見える。
「他国の軍隊なのか宇宙人なのか、とにかく攻撃が始まった」とのたまう彼は、以前よりそういった襲撃を警戒し、実際に超実用的なシェルターを個人で作ってしまうドのつく変人
ミシェル本人は攻撃とやらを受ける前に事故で意識を失ったため、有り体に言えば外の世界が危険=ハワードが言っているだけという認識を抱く。

だから隙をついて玄関のドアまで行った時はすぐさま外に出ようとした。
ところが開けようとする前に外から肌の爛れた女性がやってきて、目の前で息絶えたために信じざるを得なくなる。

それから始まる三人の奇妙なシェルターでの生活。地下とは思えないほどに内装は快適で、元は缶詰とはいえキッチンで作られた料理は美味しそうだし、本もDVDも完備されている(ハワードチョイス)。水槽には魚もいる。
エメットは気のいいやつだし、私何だか生きていけそう……少しでもリスペクトが足りないとハワードおじさんが怒りだすけどそれはまあしゃーない。避難させてもらってるわけだしね……。

と言ってる所に緊急事態が発生。換気システムに不具合が生じ、再起動をしなければ窒息の危機に。
だがなぜか換気システムは細長いダクトを通らなければ行けない小部屋に設置されているそうで、一番細身のミシェルがその役目を買って出ることになった(なぜそんな不便な配置にしたんだ、ハワードおいちゃんは)。
ミシェル役の女優さんは口元が(特に横顔)『エイリアン』のシガニー・ウィーバーさんによく似てるなと思っていたら、やっぱりダクトを通りましたね(ウィーバーさんは『ギャラクシー・クエスト』というナイスな映画で「またダクトなの!」という渾身のギャグをかましていました)。

無事に装置を再起動して換気が復活したのはよかったが、そこには外に通じる別の扉もあった。ハシゴを登り、ドアについた小窓から青い空を見つめるミシェル。
「……?」
窓の端に血がついていることに気づく。よく見ると、窓ガラスに引っかいたような傷が。
「HE……LP……”助けて”……?」
ギョッとするミシェル。
それは明らかに人間が爪で引っ掻いた跡。誰かがここに閉じ込められていた……? ハワードへの不信感を抱いたミシェルはエメットに相談。すると衝撃の事実が。

ハワードが娘だと言って見せてくれた写真は、近所で行方不明になった女の子のものだった。

ミシェル「アカン」
エメット「アカン」

一気に危険人物となったハワード。果たして二人は無事に生き残ることができるのか??

感想

こちらもなかなか面白かったです。
ハワード怪しい→ちょっと変だけどいい人だった→少女監禁&おそらく殺害→最強にやばい人だった……という二転三転するサスペンス具合。
結局外は汚染されてるの? 全部ハワードの狂言……かと思いきや、

実は襲撃は本当で終盤は宇宙人に誘拐されかけ火炎瓶で撃退する展開に。

なんぞそれ……。
何気にミシェルさんが超有能。教本があるとはいえ、シャワーカーテンと布テープで防護服&ガスマスク(ペットボトル使用)を作成するし、危機一髪にはお酒(ウォッカか?)と布で火炎瓶まで制作してしまう。
かわいそうにエメットはハサミを拝借したのがばれてミシェルをかばったために、ハワードに撃たれて死んでしまう。しかも特殊な液体につけられ、遺体すら残らないとかまさに悲劇です。

ハワードはミシェルが隠れて防護服を作成したことに激昂。大バトルの末に特殊液体をかけられ、シェルターの爆発に巻き込まれて死亡。
防護服を装着したミシェルが外に出ると鳥が飛んでいる。
「汚染なんてされてないんだわ……」
と安心してからの宇宙船&宇宙人登場。

あっ……宇宙人なんですね……と、とにかく状況が変わりまくり退屈することなくエンドクレジットに突入しました。
これはあれかな。ようやく外に出た&最強ヒロインと化したミシェルさんが、今度は宇宙人相手にヒューストンで無双を繰り広げる展開ですかね! ヒューっ!!

それにしても電話の音声だけの婚約者がブラッドリー・クーパー氏とはなんと贅沢なんだ。TVドラマ『エイリアス』の縁があってのカメオ出演だそうです。そういえば出演されてましたもんねー、豪華だな!!
タイトルは「クローバーフィールド・レーン10番地」の意味で、ハワードのシェルターがある住所だそうな。センスよかでっす。

 

二作とも思わぬ拾い物で面白かったです。ありがとうございます!!