映画『スカイスクレイパー』ネタバレ感想。ロック様が摩天楼に挑む!

スカイスクレイパー 映画 アクション

原題:Skyscraper
2018年の映画
おすすめ度:☆☆☆

【一言説明】
まずは再起動だ!

スカイスクレイパー 大ジャンプ

スカイスクレイパー=摩天楼。
中国は香港にそびえ立つ超高層ビル『パール・ビル』にて、ロック様が大暴れするらしい本作。というかロック様=ドウェイン・ジョンソン氏が出たら暴れないわけがないのでまあそういうことですよね。
Amazon Prime Videoにて配信されていたので、予告編とか前知識とかまーったくのゼロで視聴しました。

見た後になってポスターをまじまじと見てみたんですが、あれ? ロック様、それ届いてなくね……? ジャンプの放物線がどう描いても向こう岸に届かなくね……??? 

細けぇことはいいんだよ!!

『ジュマンジ:ウェルカム・トゥ・ジャングル』と『モアナと伝説の海』を見てからジョンソン氏にぞっこんラブな筆者です。細けぇことを気にしている場合ではありませんでした。

主演ドウェイン・ジョンソン氏のほか、奥さん役に名作『スクリーム』のネーヴ・キャンベルさん。そして彼らを外部から支援する警部役にバイロン・マンさんというめっちゃいいお顔の俳優さんが出演されています。

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あらすじ

元FBI捜査官のウィル・ソーヤー。とある事件で片足を失い第一線から退いた彼は、香港にある超高層ビル『パール・ビル』の安全機能査定員として当地を訪れていた。
「パンダ見てえ」と観光に繰り出す家族をしり目に、「父ちゃんはあいにく仕事だ」と自分に言い聞かせ、パンダ超見たい気持ちを抑えつつ、オーナーのジャオとの面会を果たすウィル。
そこでビルのあらゆる電子機器(ドアや消火設備等)を遠隔操作できるタブレットを預かった彼は、元同僚のベンとともに一度ビルを離れた。
ところが。

タブレットを奪おうと、突如襲い掛かるベン。いつもと違って若干もたもたするロック様……じゃないウィル。
もみ合ったはずみでベンが負傷。「逃げろ」と言い残し、彼は死亡した。

そのころ、パンダ見物より早めに帰宅したウィルの家族が目にしたのは、武装集団に放火され、炎の海と化した廊下だった。

燃え上がるパール・ビル。
ウィルは家族を救えるのか?
人類史上最高層ビルでの決戦の幕が開いたのだった……!

※以下ネタバレです。未見の方は注意。

 

アクション映画を見ていていつも思うのが、主人公たちの肩書に大抵元●●がつくこと。今回は元FBI捜査官だし、『96時間』のリーアム・ニーソン氏は元CIAだし、往年のニコラス・ケイジ氏に至っては、あんた何度海兵隊を引退すれば気が済むんじゃいって話だし。
確率的に一番高いのはやはり海兵隊ですかね。ツワモノといえば海兵隊。普通のおっさんが元海兵隊。まったく”普通の”ではないですね。

そんなおじさんことジョンソン氏。ビルが大火事。家族はビル内。自分は外。
消火装置を遠隔操作できるタブレットを、うっかり敵の美女に奪われてしまったからさあ大変。中間層が燃えている故に、下から入っても上層階に行くのは無理そうだ。
じゃあどうする?

跳ぶんだよ、隣のビルから!!!

そしてポスターの名シーンへと至るわけです。さすが脳まで肝男元FBIは発想が違う!!
隣のビルが建設途中なのをこれ幸いと、宙に突き出たタワークレーンから走ってジャンプすればいけるのではあるまいか!!

いけないのではあるまいか!!!!!

なんてことは思わない! できるできない関係ない。

俺がやると言ったらやるんだよ!!!

とばかりに大ジャンプをかますロック様。
もちろん主役が落ちるわけはないので無事に向こう側に到着し、ずんどこずんどこ家族目指して進んでいくわけですが……

過程で肝が冷える。
ほんに冷える。
冷凍庫に肝を突っ込んだくらい冷え冷えになる。

詳しくは感想へ↓
(あらすじと感想がごっちゃになっているような気がしないでもないこの頃です)

感想

いやーもう、このジャンプシーンとかビルの側面を這うシーンとか、超高層ビルならではの肝冷えシーンが盛りだくさんでした。
ジャンプシーンはもちろんですが、直前のクレーン操縦席にたどり着くまでが中々。宙に突き出した雲梯のような鉄骨にぶら下がり、端まで移動した後に体を持ち上げるウィル。ところがずりっと両手が滑り落ち、一瞬空中で完全に手が離れた状態に。

ヒエッ!!!

間一髪、一つ下の鉄骨にぶら下がるウィル。
や、やめーや!! 心臓がヒャンってしたぞ!

そして大ジャンプするも、対岸の床は破片まみれなためやはり手を滑らすウィル。

ひゃーーっ!!

再び間一髪、へしゃげた鉄骨を片手でつかむウィル。まさにクリフハンガー!
鉄骨が落ちる瞬間に、何とか室内の床に手をかけ這い上がるウィル。
ひええええ……。
これ、ジョンソン氏じゃなかったら無理ですわ。ジョンソン氏だからできる芸当ですわーーー。

でもって家族に合流し、まずは妻と息子をエレベーターで安全地帯まで降ろしたはいいものの、武装集団のボスにセーフルームに閉じこもったジャオを引きずり出して来いと娘を人質に取られてしまうウィル。
部屋の扉は独立したシステムで制御されているため、こうなったら制御用のケーブルを切断するしかない。
どこにある?

外の風力発電用風車の内側です。

馬鹿なの?
頭がどうかしたのかこいつ……と思っていたら、「俺って馬鹿かな」と本人がセルフ突っ込みを。
いいえ、馬鹿ではありません。良きお父様です。

でもダクトテープはないんじゃないかな!

ダクトテープでいけると思うのがおかしいな!!
トム・クルーズ氏は不良品だったけど一応ゴイスーな最新機器を支給されていたのに、ダクトテープって心もとないにもほどがあるぞ。
だが行く。父は行く。
でもってちゃんと成功させる。

まさに父親の鑑!!

世のお父ちゃん方は見習うべき……って無理です。
ジョンソン氏だけです。

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人物紹介

●ウィル・ソーヤー
ハイスペック父。
全身肝だと思うなかれ。査定が仕事だったとはいえ、超高層ビルの保守安全システムをすべて把握し、超ハイテク機器をいとも簡単に操る脳みそと筋肉を持ち合わせた男前。しかも家族のためなら文字通り火の中にまで飛び込む熱き魂を持ち合わせる無敵パパン。

義足設定により若干敵との戦闘で苦戦していた……かに見えたが、話が進むにつれて義足がどうでもよくなってくるのはご愛敬。
風力発電内部のケーブルを切断した後、義足の甲がロープに引っかかった状態で文字通り逆さまに宙づりされたのだが、スポーンって抜けないのがとっても不思議でした。一応すっぽ抜け防止装置はついてるんだろうけど、ロック様の全体重が一点にかかっても平気なのってゴイスー。

「もう十年も銃を握っていない」

銃はな。銃だけな。
めっちゃ身体鍛えとるやん。

●サラ・ソーヤー
ウィルの奥さん。美人妻。
海軍の軍医を務めており、冒頭の事件で瀕死のウィルが運び込まれたのをきっかけにお付き合い→ゴールイン→かわゆい双子を設ける。
さすが軍医だけあって度胸もとっさの判断力も見事。ノア・テイラー氏演じる保険屋に肉弾戦で勝ち星を挙げる。敵の美女シャさんには負けそうになったが、お返しとばかりに強烈なキックで相手を沈めるさまは、まさにヒエッ……。

息子と一緒に先んじてパール・ビルから脱出。
電子制御エレベーターに乗り込み、ウィルがケーブルを切断、落下。炎上中の層を抜けた後でブレーキをかけ、ちょうどいい位置で停止……と書くと簡単そうだがめっちゃ怖いよね! 一歩間違えばぺっしゃんこの危機。肝が据わった女傑でございます。

シャを制圧した後は、制御用タブレットを使って消火システムを再起動、無事にビルの炎を消し、最上階で焼死しかけていたウィルとジョージアを救う。
冒頭の「とりあえず再起動で9割のシステムは回復する」が伏線に。

●ヘンリーとジョージア
仲良し双子。武装集団のあれやこれやに巻き込まれてひどい目に遭うが、無事に生還。
ヘンリーは飴食って吐いてパンダ見る前に強制帰宅だったそうだが、なんで飴食って吐いたんだ。何の飴だったんだ。

●ジャオ
ビルのオーナー。超お金持ち。
だがビルを建てるにあたり、ご当地マフィアのコレス・ボタにゆすられたのをきっかけに彼らの裏口座をすべておさえ、それをデータ化していたために襲撃を受ける。あんな巨大なビルを燃やすには、若干動悸が雑。
最後はウィルとともに共闘。腹部を撃たれるも軽傷で済んだために生き延びる。
ビルは立て直すらしいが、消火システム制御を一極集中にするのはやめたほうがよろしいと思います。

●コレス・ボタ
名前がシャレオツな武装集団のトップ。
ジャオを取り逃がしセーフルームに逃げ込まれたのをウィルに全任せという投げっぷり。
……正直あまり仕事をしてないような……。
データを奪ったらパラシュートで脱出するつもりだった。ジャオに「データと引き換えにパラシュート寄越せ」と言われて部下に脱いで渡せという鬼っぷりを発揮。でもさあ、仲間結構死んじゃったんだからさあ、予備とかあったんじゃないのかなと思うわけなんだが、なかったんでしょうね。

●ウー警部補
本作における『外部から主役をサポートする有能キャラ』の位置づけ。
最初はウィルがテロリストだと疑っていたが、燃え盛るビルにわざわざ大ジャンプしてまで入り込む姿に疑問を抱き、サラの意見に耳を貸してシャを逮捕する手柄を上げる。
ビルの火が消えたのはこの人の協力ありきだ。グッジョブ。

●シャ
地上にてビルのシステム乗っ取りチームの指揮を執る女性。
とても美人なのだが髪型がいただけない。戦闘の邪魔ではありませんかね……。左が死角になるから、車に潜むサラの姿が見えなかったのではあるまいか。

●ジモピーたち
おそらくは報道ヘリで中継されるウィルの一挙一動に律儀にリアクションを取ってくれる盛り上げ要員。いいですねー、いいですねー。やはり観客がいないと盛り上がらんのですよ、映画ってやつは!!

●パール・ビル
本作のもう一つの主役。
上についている球体=ペントハウスがどう見てもテニスボール
夜空に燃え上がる姿を見て、グラサンのあの人なら「見ろ! 聖火台のようだぞ」と言ったに違いないと想像。

●監督
ローション・マーシャル・サーバーさん。
日本では本作以外公開になってないようですが、四十代前半と若手の監督さんで今後に期待大。肝が冷えまくったけどとても面白かったです。ありがとうございます!

↓Amazon Videoにて配信中。このクリフハンガーっぷりを見よ!

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