原題:The Boys:Season2
2020年のTVシリーズ
おすすめ度:☆☆☆☆
※本作はR-18指定作品です。よい子は見たらいかんのだよ!
【一言説明】
大先生が、またまた大暴れ!
Amazon Prime Videoに、あいつらが帰ってきた……!
はじけるかはじけないかでいったら、絶賛はじける方向のホームランダー大先生率いるヒーロー集団『セブン』と、特殊能力を持たない一般人の寄せ集め集団『ザ・ボーイズ』との対決を描くこのシリーズ。
2020年は9月4日に、満を持してのシーズン2が配信開始となりました。
初回は3話を一挙配信。その後は一週間ごとに一話配信で全八話となるとのこと。最新話を視聴するごとに、こちらの記事に感想を追記していきたいと思います。
ウィリアム・ブッチャーこと主演のカール・アーバン氏は、AIがはじき出した次世代ボンドの適役No.1だそうですね。彼が英国人だったらなあ……実現したのかなあ~~~!
アーバン氏ほか、キャストはすべて続投というから嬉しい限り。
大人の事情は! 今後も最低限でお頼み申す!!
あらすじ
盟友トランスルーセントを失ったヒーロー集団『セブン』に、新メンバー・ストームフロントが加入した。
No.2のディープは失脚したものの、期待の新人スターライトの人気も上々。特殊能力を持つ敵『スーパーテロリスト』たちも出現し、需要は拡大。ますます順風漫歩のヒーロー達。一方、犯罪者として追われる身となった反ヒーロー組織『ザ・ボーイズ』は、地下の隠れ家に身をひそめていた。
行方の知れないブッチャーは、なんとヴォート社の副社長マデリン宅を爆破した犯人として、指名手配中になっている。
何をやらかしとるんじゃ、あいつは……。そしてヒーロー側にも、絶賛やらかし中の男が一人。
マデリンの遺した母●入りの哺乳瓶を手に、たそがれる男の名は、ホームランダー。
こう見えて、ヒーロー界No.1を走り続けるキング・オブ・ヒーロー……なのだが。
その瓶をどうするつもりだ、大先生。アメリカの(一見)平和な空は、またしても怪しい雲行きを見せ始めるのだった……。
※以下ネタバレ&若干のグロテスクな表現を含みます。未見の方、苦手な方はご注意を。
感想
より強く。よりグロく。
別にグロくならんでいいのですが、とりあえず、今のところ(3話まで)のグロさ的には、それほど凄惨なものはなく。
シーズン1が大丈夫だった人なら、屁の河童レベルなので安心してちょ。
以下、一話ごとに、順次感想を更新していきます。
1話:新たな敵
原題:The Big Ride
弾けた人:CIA副長官
シーズン1を見直してないため、若干のうろ覚えながらも突入したシーズン2。
『ボーイズ』のリーダー、ブッチャーは所在不明&マデリンを殺害した罪で、絶賛指名手配中。とりあえず、死んではいないようなので、ほっと一息。
大先生め、罪を押し付けやがったな……と思っていたら、なんとマデリンの子が生きているそうな。
助けてやったのか、大先生。
なんのかんの言っても、相手は赤子。加えて、裏切られたとはいえ、情を寄せた相手の息子。そうかそうか、先生にも人の心はかろうじて残っていたか……。
そんな大先生率いる『セブン』は、トランスルーセントの死を公にし、大規模な葬儀をTV中継。
大先生のうすら寒い演説はいつものことながら、我らがスターライトの歌い上げる『永遠のヒーロー』は中々の名曲。
前シーズンのラストで、『セブン』のパイセン、Aトレインに裏切りがばれてしまったはずが、なんと彼は病院のベッドで昏睡中だという。いっそこのまま永遠に寝ていてくれたらいいなと思います。
そんなスターライトことアニーに、立場を利用して、『コンパウンドV』を入手するよう依頼するヒューイ。
ブッチャー不在の『ボーイズ』も、前シーズンで顔バレしたため、指名手配中。現在はフレンチーのツテを頼り、地下のアジトに潜伏中という憂き目に。
男三人はいいとして、紅一点のキミコちゃんがかわいそうであります。お風呂とかちゃんとあるんでしょうか。とりあえず、トイレはものっそい汚さそうなんですが。
でも、アメリカ人は『トイレはそもそも汚いもの』と認識しており、日本人のように、トイレに落ち着ける空間を期待していないとどこかで読んだ気がするので、問題ないのかもしれん。
閑話休題。
そんなわやわやの横で、相変わらず不穏な動きを見せるホームランダー大先生。
亡きマデリンの執務室にて、凍らせた彼女の母乳を発見。哺乳瓶を凝視する大先生。
↓
お前、まさか……と思う間もなく両目が光り、瓶に向かって光線を発射する大先生。
瓶ごと消滅させる気か!?
↓
なんと温度を控え、瓶の中身を解凍するだけの熱量に留める大先生。
えっ……光線って、温度調整できんの?
どんだけ万能。使いどころが間違っているけども。
解凍した瓶の中身をどうするのかというと、もちろんほにゃらららなので割愛しますが、大先生、最初から飛ばしすぎデス。
その後も、目が見えない代わりに聴覚の発達したヒーローの両耳を秒で潰したり、ヴォート社の社長エドガーの元に乗り込み、冷戦もかくやのガチンコ顔面対決をしてみたり、ベッカ宅に押しかけ、「パパだよ」とアメリカンホームドラマ感をかもしてみたりと、一話にしてやりたい放題が過ぎる大先生。
お前……いくら次の『セブン』候補が気に食わなかったからって、耳が命の人の鼓膜をつぶすとか……。
早くブッチャー持ってこい!
巨悪には巨悪で対抗するしかねーだろーが!
一方、表舞台のいざこざの裏で、元No.2のディープ先生はいい感じに身を持ち崩していた。
どこぞのバーでとぐろを巻いてみたり、子供向け施設のプールを占拠し、海中の孤独を語って水をバッシャーさせてみたり、でもって留置場で臭い飯を食ってみたり、堕ちるところまで堕ちたところで、なんと救いの手が。
イーグル・アーチャーという弓系ヒーローが保釈金を払ってくれ、ディープ君を自宅に招待してくれたのだ。
ようやく落ち目のディープ君にも、希望の星が見えてきた……のか……? 多分。
第一話で早くも究極のポンチキ行動を見せたとはいえ、腐ってもNo.2のディープ君。
彼の抜けた穴に入れられたのが、女性ヒーローのストームフロント。
初っ端、スマホで動画中継をしながら、大先生に自己紹介というけん制をかます、今シーズンのダークホースになりそうな人物。
大先生の対抗勢力が『セブン』内部に加入するのは喜ばしいが、激怒して訪れた社長室で衝撃の事実が発覚。
なんとコンパウンドVは、ナチス時代から開発されてきた薬剤だという。当時は戦場にも利用されていたとのこと。
なるほど。さもありなんと思わせる、歴史と闇の深さ。
社長は「君たちは重要な資産ではない」と突き放すが、その狂った歴史の結晶たるがホームランダーなわけで、いずれは彼の暴力の前に屈するのが明らかすぎて、なんともはや。
そんなトップ同士の冷戦はどこ吹く風。
リーダー不在にあえぐ『ボーイズ』の面々は、自分たちがスーパーテロリストの密入国を助けるグループに世話になっていることを知り、愕然。その情報をCIAに売って、身の安全を確保しようと、副長官のレイナーさんと接触を図る。
ところが、彼女が「黒幕はヴォート社……」と言いかけた途端、たらりと鼻から垂れる血……からの。
頭部ビッグバン。ほんげーー。
冒頭のスーパーテロリストVSブラック・ノワール戦でも、ノワールが相手の上顎と下顎を掴んで☆☆☆☆的なことがあったような気がしましたが、気のせいだと思っていたら気のせいじゃなかった!
たしかレイナーさんは、ブッチャーの元カノ的設定があったはずなのにな! 容赦ねーな!
そして、逃げ帰った『ボーイズ』の前に、あの男が現れて、第一話は幕を閉じる。
「Dady is home.」
なんで君はジャージなのかね。
[adchord]
2話:正しい準備と計画
原題:Proper Preparation and Planning
もげた人:店にいたテロリスト仲間
前回ラストで帰還を遂げたブッチャー氏。
前シーズンの引きでは、死んだか死んでないかでいったら、ほぼほぼ死んでた方の展開ながら、なんでお前は生き残ってんの? という謎が明かされる冒頭。
↓
ブッチャーに自分の息子を見せつけたいというホームランダー大先生の温情だったことが判明。
あいつの性格は、何故ああもねじ曲がっているのか。
しかも、ベッカ宅がどこにあるのか絶対にわからないように、遠く離れた地の駐車場に、ブッチャーを落としていくという念の入れよう。性根悪男が過ぎる。
黄色い外壁や、大きな木といった、断片的な情報をメモし、ベッカ宅の場所を探ろうとするブッチャー。
だが秘密主義を通り越して、独断が過ぎる暴君がデフォルトのブッチャー君は、案の定、ベッカ生存を仲間に報告しないまま動き回ろうとするので、特にヒューイとの間に軋轢を生むことに。
前回死んでしまったレイナーの元ボス、グレイスに連絡を取るブッチャーたち。
密入国してきたスーパーテロリストを捕獲して引き渡せば、無罪放免にしてあげると言うグレイス。
早速、テロリストが潜伏している店の場所を聞き出す『ボーイズ』だったが、密入国の動画を見たキミコの様子がどこかおかしい。フレンチーに、文字で『ボーイ』『ガール』と何かを訴えるも、さっぱりピンとこない。
一方、突如Aトレインが現場復帰し、動揺するスターライト。
もしかして、昏睡した衝撃で、断片的な記憶喪失に陥ってたりしないかな~……的な甘い考えは、これが『ザ・ボーイズ』であるという現実を思い出すと吹き飛んでいった。
そんなご都合主義が来るわけなかった。
一応、Aトレインが恋人を殺害したことを盾に、互いの罪を暴露しないことを暗黙の了解にさせるスターライトだったが、よりによってそんなタイミングで、開発部のゲッコーから、コンパウンドVの試作品が届く。
空気読め!
スターライトことアニーは、ヒューイと並んでこの作品の良心だけに、彼女に何かあったら後を追うぞと思うくらい、本気で無事でいてほしい。
こんな胃の痛い環境を作り出す制作陣は、良くも悪くも根性が☆☆☆☆だと思います。アニーだけはやめてつかーさい。
他にも、あやしげなきのこ=マジック・マッシュルームを摂取し、自分の内面と向き合う=エラと語り合ったうえに、最後はエラとデュエットしちゃうディープ先生や、虫垂炎で倒れた恋人エレナを見舞い、そこで『彼女に手を出そうとしたプロデューサーを襲った、ホームランダーによる☆☆☆☆な顛末』を語ったメイヴさんなど、見どころはたくさんあれど、中盤まで出番のなかったホームランダー大先生が、ベッカ宅を訪れた挙句、息子のライアンを相手にほのぼの親子のホームドラマを繰り広げようとするので、結局は全部持っていった。
息子を寝かしつけ、「電気を消すよ」と言って、光の差し込むドアから出て行く背中というのは、後にライアンが大人になった時に思い出す父の姿なのかなー、なんて思いたいんですが、ベッドタイムストーリーが、「私とお前は神だ」だかんね。
さすがホームランダー家の教育は一味違います。ライアンの性根が捻じ曲がる前に、誰かがこやつをなんとかせんといかん。
そして、前回登場したストームフロント。
見た目に違わず、中身もロックで、「最強のヒーローは誰だと思う? 長くつ下のピッピよ」と発言 → 好感度が爆上げ。
他の子がディ●ニーの仮装をしても、私はいつもピッピだった、という彼女。なんだよ、なんかいい感じなんでねーのと期待大。
スターライトにも良い影響を与えるねと、この時点では思われた。この時点では。
だが、これは『ザ・ボーイズ』であることを忘れてはいけない。腐敗したヒーローVS一般人の戦いなのだと。そして、ストームフロントもヒーローなのだと(三話の感想に続く)。
そして、スーパーテロリスト捕獲計画を胸に、潜伏場所へと乗り込んだ『ボーイズ』。
あれれ、今回はまったくグロくもなければ、弾ける人もいないなーと油断していれば、突如、店内にいたおじさんの首に手をかけ、その頭をもぎっと☆☆☆☆するキミコ。
急にどうした! 君、そんなことする子じゃないだろ!
↓
なんと、おじさん=かつてキミコを拉致した相手。
積年の恨みが溜まっていたんだね、そりゃしゃーない……わけがあるか! なんてもん見せるんじゃ!
↓
なんと、彼らが追っていたスーパーテロリスト=キミコの弟=両手から強力な念動力を発揮するという特殊能力持ち。
ボーイズたちに、これは私の弟! と訴えるキミコ。
足を止めるフレンチーたち。
問答無用で銃を構える&撃つブッチャー。
ブッチャーーーー!
ヒューイが阻止したため当たらなかったものの、なんやかやでキミコが弟を捕獲。バンに乗せ、めでたしめでたしで終わるかと思いきや、突如ヒューイをぶん殴るブッチャー。
しかもかなり重いヤツ。
「二度と俺の邪魔をするな」だそうデス。
キミコの弟捕獲を他の面子が躊躇したときは、「ベッカが生きている。助けるには、お前たちが必要だ」と殊勝なことを言い始めた……と思っての結果がコレ。
まったく、まったく、彼ってやつは。
けれど。
だからこそ、世界には彼が必要だ。
誰がホームランダーを止めるのかといったら、エドガーでも、スターライトでもなく。ブッチャーを置いて他にはいないと認識した次第です。
続け、次回!
[adchord]
3話:千人の剣士とともに丘を越えて
原題:Over the Hill with the Swords of a Thousand Men
はじけた哺乳類:クジラ
クジラ回。
前シーズンにもイルカ回が存在しましたが、今シーズンはクジラ回。
前回、エラとの対話で、自分の内面と向き合ったディープ君。まだいたいけだった9歳の頃、通りかかったペットショップで、金魚の助けを呼ぶ声を聞いたという彼。それ以降、ロブスターやお魚さんたちの阿鼻叫喚が聞こえるようになったそうな。
辛い。
あまりに辛い。
水族館の鑑賞用はごく一部。我々の生活で魚といったら、やはり食用。
なのに半分魚類に身を置き、彼らとの親交深いディープ先生は、そりゃー辛い思いをしていただろうさ……と深い同情を抱いてしまいました。
第一話のク●男ぶりが嘘のよう。
そして髭が濃くなったなあ、ディープ君。
さて、復活の時は近いというディープ君はさておき、捕獲したキミコの弟を連れて、優雅に海上をクルージングする『ボーイズ』の面々。
そこで、前回のブッチャーによる愛のムチとは名ばかりの報復に対する怒りが消せないヒューイ君。一応の謝罪をするブッチャーに対し、お返しとばかりに拳を振るうのだが、ブッチャーの効果音が『ボグシィッ!』なら、ヒューイ君のは『ぺちっ!』。
お世辞にも、痛そうに見えない。
追撃を何発かお見舞いするも、すべて『ぺちぺちっ』という擬音に置き換えられるレベルなため、やっぱり体格って大事ですね。
そんな上層階での出来事はさておき、両手をガムテ巻にされ、拘束されるキミコの弟、ケンジ。彼の能力はかなりの脅威だが、手の指さえ自由を奪えば、念動力は使えない模様。
俺を逃がして、と言うケンジに、けれど首を横に振るキミコがナイス。
拉致された夜、目の前で両親を殺されたのをきっかけに、言葉を話さなくなったという彼女。いずれフレンチーがキミコの声を取り戻す展開がきたら、めっちゃおいしいので期待しております。
一方、ホームランダー大先生は、性懲りもなく息子の元を訪ねており、家族で食卓を囲み、ベッカお手製のパンケーキを食していた。
スーツを着たまま。
『セブン』の他面子は、多少なりとも別の服を着ているシーンがあるのに、大先生は一貫してスーツのみ。
もしかして、大先生のクローゼットにはこれしか入ってないのか? と思うレベル。
↓
入ってないんじゃないすかね。
マデリンを失い、執着が息子に移った大先生。
せっせとライアンを第二の自分にしようと訓練するも、「飛べるさ」「できないよ」「自分を信じろ」「無理」 → 屋根から突き落とす → べしゃっ。という、百獣の王ばりの子育てを実行する。
挙句に、怒ったベッカを乱暴に扱い、激怒したライアンに「大嫌いだ、二度と来るな!」と背を向けられるという、案の定な結果をもたらした大先生。
失意の彼がどこに向かうかといえば、マデリン亡き今、彼が頼れるのはクイーン・メイヴのみ。
チラッ、チラッと察してほしそうな視線を送る大先生が、正直かわいく見え……ねーわ。
絶対に子育てには向かないタイプだということを、自覚したほうがいいと思います。
そして我らが一般人代表、ブッチャー君もやらかしていた。
会ったことのないダチ=赤の他人の船を拝借していたブッチャー君。
窃盗届を受け、NY市警のヘリが捜索に来襲 → ケンジの活躍で事なきを得たものの、警察からスーパーテロリスト出現の報を聞きつけたヴォート社が『セブン』に討伐を依頼。
「私の家族は君たちだ」と、一見感動的な台詞を吐くホームランダーに鼓舞され、なんと全員でケンジ捕獲へと向かうことに。アカン。
しかも、慌てて陸へと逃げる船の前に立ちふさがったのは、エラと和解したディープ先生率いるお魚軍団。
排水路へ逃げ込もうとする船の前に、クジラに乘って立ちふさがり、ドヤ顔を放つディープ先生。
何気に一話以来の活躍なのでは……。
だがしかし。
ホームランダーを止められるのがブッチャーだけなら、彼を止められるのもホームランダーのみ。
立ちふさがるクジラを見て、そのまま突っ込むことを即決するブッチャー。
クジラぁぁーーーーーーー!
ディープ、バーカ! マジでブアァァーーーーカ!!
☆☆が☆☆して、衝撃で気を失ったディープ君は放っておき、そのまま排水路へと逃げ込む面々。
その際、数々の衝撃で心が折れかけたヒューイをマザーミルクが鼓舞し、「あいつはカナリアだ。カナリアがいなきゃ、誰も行き過ぎに気付かない」とブッチャーを諭したりするものの、とりあえず、内臓拭けよ、お前ら、と思う。
クジラが……クジラが不憫でならない……!
そこに到着する『セブン』たち。
「お前はここに残れ」とディープに指示し、「じきに復帰できるさ」と声をかけるホームランダーだが、スーツが破れて覗いたエラに、「早くそれをしまえ。気味が悪い」と言い添えるのも忘れない。
ほんとそういうところだぞ!
そして、排水溝内で、運悪く出くわすスターライト、ヒューイ、ホームランダーの三人。
「身が潔白だというなら、今ここでそいつを殺せ」と彼女に指示する大先生。
鬼・畜!
あわや……というところで、危険を冒して止めに入るブッチャー氏がマジかっけー!
↓
絶体絶命のピンチを救ったのは、なんとケンジ。ホームランダーを瓦礫で生き埋めにし、逃げることに貢献。
だがそれを追跡するストームフロント。
執拗にキミコとケンジを追い詰め、舞台は一般人の住むアパートへと移る。
そこで巻き込まれた人々を気遣う……のかと思いきや、なんと「邪魔!」とばかりに、バカスカと雷を撃ちまくるストームフロント。
アパートは爆発炎上。犠牲者多数。
お前……!
しかも、追い詰めたケンジをわざと甚振り、「光が消えるところが見たい」と苦しめて殺すという執拗さ。
長くつ下のピッピはどうした……!
前回の感動を返せ、ブァーーカ!
けれど、世間から見れば、彼女はスーパーテロリストを倒した英雄。
弟を目の前で奪われたキミコとの間には因縁を残す形となり、またしても、ヒーロー改めヴィランと化したキャラクターが誕生し、第三話は幕を閉じるのだった……。
次回、早よ!
[adchord]4話:この世に類を見ないもの
原題:Nothing Like It in the World
へし折られた人:ドッペルゲンガー
前回で完全なるアカン奴と化したストームフロントの動向が気になる回。
スーパーテロリストことケンジの身柄確保はならなかったものの、今度は1979年に引退したヒーロー『リバティ』に接触せよと指示を出すグレイス。ついでに、今までの贖罪として、ベッカの居所をブッチャーに明かす。
「泣き虫のお守りは頼んだ」と、MMにボーイズの指揮を任せ、颯爽とベッカの元へと出発するブッチャー。
担いだバールは何に使うつもりなんだ、お前。
いくらヴォート社の領地に乗り込むとはいえ、獲物が超物騒なんじゃが。
一方、ホームランダー大先生は、深夜に山奥のロッジへとやってくる。
出迎えるマデリン。
両目ビームを直撃されて生きてるわけがないので、大先生の妄想もここまで来たか……と何か悲しい気持ちになっていたら、どっこい、変体能力を持ったヒーロー、ドッペルゲンガー氏がマデリンに擬態していたことが判明。ほっと胸を撫で下ろ……ん、ちょっと待て。
してみると、あのミルクを使ってのなにがしかや、その後に続くあれやこれやは☆☆☆☆。
細かいことは気にしたらいかんのだ!
とりあえず、持続力はともかく、ドッペルゲンガー氏の変体能力は凄まじい再現度合い。姿はもとより、思考も完コピ、かつホームランダーに超都合のいいマデリンを演じてくれるというグッジョブぶり。
ドッペルマデリンの勧めに従い、『セブン』の面子を、再度『俺に従うか従わないか』でふるいにかけることにした大先生。
エレベーター個室内での若手新人女子への尋問に始まり、Aトレインへの解雇通知、クイーン・メイヴの強制公開カミングアウトなど、やりたい放題の大先生。エレベーターでのやり取りは完全に不審者。
けれどネットではストームフロント人気が加熱。ヘイトを溜める大先生。怖っ。
そして、ブッチャー不在のボーイズは、MMとヒューイ、ついでにアニーという面子で、『リバティ』の情報があるというノースカロライナを目指してドライブ旅行に。
途中、ビリー・ジョエル氏の名曲『ハートにファイア』ではしゃぐ若手二人という超かわいい姿を披露してくれるが、MM氏による「デートじゃねえ」の一喝により止む。ですよね。
その後の自販機デートもかわいい二人。彼らだけは幸せになってほしいけれども、「いつホームランダーが殺しに来るかわからない」重圧はひどいものがあると言うアニー。
そりゃ怖いわ。夜中にスナックも食べたくなるわ。
↓殺人鬼しか食べないらしいスナック『アーモンド・ジョイ』。Amazon はなんでも売ってますね。
MMと父親のほろりとするエピソードも聞け、実りの多い道中だった三人。
ところが、グレイスに指定された家を訪ねたところで、とんでもない事実が判明する。
住人の女性の話によれば、幼い彼女が雨の夜道を兄とドライブしていた際、突如現れた『リバティ』に行く手を阻まれたという。
「この車は犯罪に使われた可能性がある」と言うリバティ。無実を主張する兄を、なんと問答無用で殴るリバティ。
彼女が見ていたのは、相手の肌の色だけだったという。
その後、両親にはたったの2千ドルが支払われ、口を閉ざすことを約束させられた一家。ロビンのときの提示額は、一千万くらいなかったっけ……? と考えると、相当ひどい扱いだ。
「私が話したことは秘密にして。さもないと、あの女が殺しに来るわ」と語る女性。
リバティは1979年以降、姿を見せていないと告げるMMたちに、女性は言葉を続ける。
「いいえ。最近見たわ。これが彼女よ」
指差した先にいたのは、新聞の一面に写ったストームフロント。
なんだと……? 一体いくつなんだ、彼女は。たしかにどちらも人種差別者。『コンパウンドV』の副作用で年を取らないのでは、と考察するボーイズ。
そんな不老のストームフロントの元に、溜まったヘイトをぶつけに参上する大先生。
「俺のほうが愛されてるかんね! 全年代で俺のほうが支持率上だかんね!」
必死の主張を、「痛々しい……」の一言で返される大先生。
熟女相手には分が悪いことで定評のある大先生。
そのまま退散し、例によってドッペルマデリンに癒やされに行った……かに見えたが、結局、彼が求めるのはマデリンではなかった。
じゃあ、誰?
↓
衣装はそのままに、大先生自身の姿を取るドッペル氏。
ホームランダー&ホームランダーという、倒錯が一回転してこれはこれでありだなと思う絵面が☆☆☆☆なのかと身構えれば、「自分以外は必要ない」と判断した大先生に、ぽっきりと首を☆☆☆されるドッペル氏。
今回は描写がかなりソフトだった……のはどうでもいいが、マデリンもメイヴも大衆からの支持も無用と判断した大先生は、この先どこを目指して突き進むのか、激しく気になる展開であります。
そして孤独を極めた大先生のライバル、ブッチャー氏もかなりキツい局面に。
担いだバールの使いみちは不明ながら、無事にベッカと接触することに成功したブッチャー氏。
ゴミ収集車に潜み、ベッカとライアン、三人で逃げようと話を取り付けた翌朝。
まさかの破局宣言を受けるブッチャー。
なんでよ? と問うブッチャーに、あなたの闇は私では救えない、と答えるベッカ。
ライアン=ホームランダーの子=能力者。能力者すべてを憎むブッチャーは、いずれ必ずライアンを排除しようとする。そして彼の闇は、ベッカと出会う前から始まっていたという。
ブッチャーに別れを告げ、車でライアンの元へと戻るベッカ。
なんというか、ますますお互いしかいなくなりそうなブッチャーとホームランダー。
これはもう、二人がぶつかって二人とも破滅という未来しか見えない=最高ってやつではないでしょうか。
それを裏付けるように、ドライブ旅行で絆を深めたと思っていたヒューイに、アニーが告げる「みんなひとりよ」というセリフ。
惑う男性陣に比べると、達観した女性陣の強さが際立つ回でした。
そんなシビアなドラマの裏で、密かに進行していたディープ先生の嫁選抜や、ブッチャー捜査線withブラック・ノワール氏など、ちょっとした息抜きが嬉しいご褒美でした。
ノワール氏の掘り下げはいつ頃になるのだろうか。
というわけで、次回を楽しみにしております。
[adchord]5話:行動の時
原題:We Gotta Go Now
剥かれた人:マフィアさん
のっけから、窮地に立たされる大先生の図が展開される、第五話。
とある国のとある村で、スーパーテロリストが暴れている現場へと到着した大先生。
腰に手を当て、挨拶代わりのビームを一発!
↓
「やったぜ☆」
飛び立つ大先生。
↓
敵を貫通したビームに当たり、死亡してしまう一般人の少年。
遺体にすがり、絶望の叫びをあげる母親。
そのすべてを映していたスマホカメラ。
だからビーム一択はやめろって言ったのに……。フツーに戦ってもバリ強いんだから、パンチの一発でも撃てばよかったんじゃないすかね → パンチで吹き飛んだテロリストの下敷きになって少年が死ぬフラグ。
そうだった、これはヒーロー周辺の被害を描くドラマでもあったんだった。
↓
投稿後、17分で削除されるも、拡散 → 炎上。
「戦犯」と大バッシングされる大先生。
↓
「あんな村に、スマホがあるとか」
着々とホームランダー語録を更新する大先生。
お前マジでそういうとこ以下略。
一応、「好感度ポイントが9.5も下がった……」と気にする様子を見せるものの(気にするとこそこかい)、時すでに遅く、ヴォート・タワーの前で、大規模な反ホームランダーのデモ集会が開催されている様子。
そこに、やめろっつーのに、堂々と乗り込んでいく大先生。
↓
見事、墓穴を掘る大先生。
「くだばれ、ホームランダー」を合図に、目からビームでその場の群衆を大虐殺。死屍累々となるヴォート社前広場。
↓
どっこい、大先生の妄想だったよ☆
やるとオモッテタ、とか叫んでメンゴだ。
「君たちがヒーローだ。幸運を祈る!」と当たり障りのないコメントを残し、シュワッチと逃げ帰る大先生。
↓
ヴォート社の通路で、反省のホームランダー劇場を繰り広げる大先生。
↓
ついにストーム・フロントに助けを求め、その結果、5ポイント分の好感度回復を見せた大先生。
ストーム・フロント「恩返しは何をしてくれる?」
↓
スーパーヒーロー同士、無敵の肉体を駆使し、アーン☆やナハーン☆を繰り広げる大先生とストーム・フロント。
ビームで胸を焼いての「やめないで」は、高度すぎて一般人はついて行かれません。
とりあえず、大先生が熟女に弱いのは確定したが、映画内で同性愛者であることをアピールするよう仕向けるなど、メイヴに対する嫌がらせも加速させる大先生。一度執着したものには、実に容赦がない大先生。
被害がエレナに及ぶにあたり、ついに大先生排除を決意するメイヴ。
その相棒役に、結婚と共同教会への在籍で、好感度回復の兆しを見せるディープ先生を選択 → 壮大な死亡フラグにしか見えない。
メイヴ姐さんに何かあったら、マジ許さんぞ、ホームランダー!
あと、ディープ先生は醤油CMに引き続き、何故いつもそっち系の映像にばかり出るのであろうか。制作陣は楽しみすぎではなかろうか。
そして、前回で首を言い渡されたAトレイン。
映画の中で、「俺は少し休むよ。『セブン』の夜明けは、Aトレインの日暮れだ」という名セリフを好演させられるも、ホームランダーご本人ではなく、代役にそのシーンを担当させるという安定の鬼畜ぶりをかます大先生。
なんかもう、大先生界隈が色々ありすぎて、大先生さえいなければ、『セブン』は平和なんじゃないのかという錯覚に陥りそうになる有様。
↓
狭いトレーラーの中では、リバティことストーム・フロントと、コンパウンドVのチクリ屋ことアニーがガールズ同士で火花を散らし、結局ちっとも平和ではなかった。
こんな職場は嫌だの筆頭と化しつつあるヴォート社界隈。
一方、ボーイズの面々はというと。
弟を失ってヤケッパチになったキミコは、フレンチーの知り合いから殺人の依頼を受け、外国マフィアの酒場に乗り込み、彼らの顔面の☆をめりめりめりっと☆☆☆してみたり、頭を☆☆☆してみたり、銃を相手の顔に☆☆☆てみたり、間違っても紅一点のやることじゃねーよという所業を見せつけ、追ってきたフレンチーに「もう知るか。バケモノのままでいろ」と愛想をつかされてみたり、ベッカに去られたブッチャーさんが捨て鉢になり、ワンコ連れて隠遁生活を送ろう……と叔母の家を訪れてみたりと、色々あった。
ヒューイ「ブッチャー? 今何してんの?」
ブッチャー「お前は俺のカナリアだった……」
↓
ヒューイ「ブッチャーが変だ。優しかった」
MM「詳しく」
優しいと動向を疑われるブッチャーさんもどうかと思いますが、彼を抹殺しに、真昼の住宅街で堂々と屋根の上に潜むブラック・ノワール氏もたいがいです。サイド・ミラーに映った姿は、思わず二度見するレベル。
エドガーも何故こいつを派遣しようと思ったのか。適材適所という言葉を思い出…… → 他『セブン』の面子も似たり寄ったりだった。
夜ならともかく、昼間に行動したらアカンヤツ、ノワール氏。
ブッチャーの叔母から、彼の弟レニーの話を聞く → てっきりノワール氏がレニーなのかと思いきや、そんなことはなさそうだった。
フツーにブッチャーを殺しかけ、フツーに玄関から帰っていった。
けれど、今回のノワール氏襲撃により、ボーイズの絆は高まり、ブッチャー氏もやる気を取り戻し、雨降って地固まったので、めでたしめでたし。
多分。
もしかすっと、ブッチャーがこのままアルゼンチンで隠遁してくれたほうが、先に流れる血は少ないとかありそうでいやはや。
6話:開かれた扉
原題:The Bloody Doors Off
弾けた人々:セージ・グローブ病院の人たち
フレンチー掘り下げ回。
最近ちょっと出番が少なくね? と思っていたので、ファンには嬉しい回。
前回のやり取りで、フレンチーは元『セブン』のメンバー、ランプライターと因縁があることが発覚。子どもを燃やされたらしいが、どういうことだ……? という謎が解ける。
ストーム・フロントのPCを操作し、彼女が『セージ・グローブ』というペンシルヴァニアにある精神病院と頻繁にやり取りしていることを発見したアニー。
ボーイズのアジトを訪れた彼女は、調査を依頼。フレンチーの技術により、アニーの追跡チップを外したため、彼女も同行が可能に。
能力者嫌いのブッチャーとの間に確執を残しつつ、ボーイズ全員で病院へと向かうことに。
アニーを抱きしめるキミコという超かわいい絵面が突然降って湧いてマジで幸せだったことを告白します。
KAWAIIはやはり最強。
突入班は、MMとフレンチー、そしてキミコ。ブッチャーとヒューイ、アニーは後方支援。
メインキャラとサブキャラに綺麗に分かれる=サブ側の死亡フラグか? と一瞬身構えたものの、フレンチーたちを活躍させるためのナイス采配だったことが判明。胸をなでおろす。
↓
どっこい、病院はコンパウンドVの大人に対する実験施設と化しており、中は有象無象の能力者がうごめく伏魔殿だった。
しかも、監視カメラに映っていたのは、能力を覚醒させた少年を、無情にも焼き殺す男=ランプライターであることが判明。
その場にストーム・フロントも居合わせていたことから、仇を前に臨戦態勢になるキミコとフレンチーをなだめるザ・中間管理職のMM。
このMM氏が大変にいいヤツで、粗野系の見た目からは想像もつかない程、仲間思いで細かな心配りができるという、ある意味ボーイズの要である人物。
そんな彼は、前回ノワールに腹を刃物でぶっ刺されていた気がしたが、見間違いだったのだろうか。完治が早すぎないだろうか。
その後、ランプライターに現場を任せ、ストーム・フロントはヴォート社に帰還。
職員のふりをしつつ、通路でランプライターとすれ違う三人だったが、フレンチーからあふれ出る殺気を察知したランプライターが、手元のライターの炎を操って病室のドアを直撃。
炎は病室=監獄のドアを焼き、中からスキンヘッド姿の女性が登場。
↓
目に見えて怯えるランプライター。
「やあ、シンディ」
↓
ランプライター含め、職員の服を着ていた三人を敵認定したシンディ。
その場で開いた手のひらを握りしめるや、側にいた警備員の頭が☆☆☆☆。
あっ……サイコキネシス? 的な?
突如現れたバケモノ強敵を前に、共闘を決意する三人とランプライター。
そこで明かされるフレンチ-の過去。
かつて彼は麻薬の常習者かつ強盗の実行犯で、恋人と友人の三人で犯行を繰り返していた。
……ところをグレイスにとっ捕まり、ボーイズを結成させられ、その手足となって働くことに。
↓
当時与えられた任務が、『セブン』のスパイとしてグレイスに情報を協力していたランプライターの監視。
が、とあるパーティの夜、友人が麻薬の過剰摂取で死にかけているという報を受け、30分だけ監視を外す。
↓
その隙に、グレイス本人を狙ったつもりが、間違って彼女の孫を焼き殺してしまうランプライター。フレンチーがその場にいさえすれば、犯行は止められたはず……。
実はランプライターも、ずっとその過去を引きずっていて、罪もない子どもに手をかけたことに苦しんでいたことがわかる。
「ベッドの中にいるのは、お前たちのボスだと思ったんだ!」
↓
グレイスなら焼き●してもよかったのだろうか。
んなわけあるか。
そんなこんなで、共闘して病院の出口を目指したものの、結局フレンチーの満を持して作った昏睡爆弾がまったくの不発だったり、MMが巨漢の☆☆で首をしめられたりと色々あり、最終的には戻って来たストーム・フロントがシンディを倒して事なきを得たセージ・グローブ病院。
職員の半数は死んでいるような気がするが、とりあえず事態は収拾したとみなされたセージ・グローブ病院。
三人をかばうため、さりげなく罪を着せられたDr.カールトンに対する、「彼はどこ?」という質問に、「そこら中にいます……壁とか、通路とかに」と答えるランプライター。
ホラーか。
とりあえず、三人は無事に脱出。駆け付けたグレイスを前に、ランプライターが今後の協力を申し出、事態は一歩前進するのだった。
彼の証言で、コンパウンドVは幼児ならすぐに定着するが、大人に投与すると重大な副作用が起きる、ということが判明。
だが、シンディのように、能力が無事に開花する者もいるわけで……。
これはもしや、ヒーローを前に無力であるボーイズの面々が、コンパウンドVを摂取 → 能力を獲得……のフラグ……なのか……?
個人的には、あくまで能力者を無能力者が倒す展開であってほしいが、他はともかくホームランダー大先生だけは、知略のみではどうしようもなさそうなので、やはりブッチャー氏あたりが対抗能力を獲得 → 仁義なき戦い → 相打ちで死亡展開が来るかもと期待いたします。
そんなブッチャー氏は、後方支援の最中、病院から脱出してきた被験者の一人にヒューイが重傷を負わされたため、早々に戦線を離脱。
アニー「彼らは?」
ブッチャー「生き残るさ!」
さりげなく信頼の言葉を残すファインプレーを見せ、病院を目指す道中で、アニーと自分とは似た者同士だと歩み寄りを見せるなど、今回はちょっとマイルド寄りであったことをご報告申し上げます。
代わりに、こちらに銃を向けてきたとはいえ、誤って一般人を死なせてしまったにもかかわらず、たいして動じてないアニーさんがワイルドさを加速させており、しれに比べてヒューイのカナリアぶりが際立っており、どうかこの二人は幸せになってほしいという思いを強くしました。
でもって、今回も大先生は絶賛大先生。
冒頭から、気の毒な強盗を横目に、ストーム・フロントと野外☆☆☆なんぞにいそしみつつ、彼女が約束の時間になっても帰らないと、すねてトレーラーを燃やしてみたり、その姿を追いかけてストーキングまがいをかましてみたり、最終的に自分に嘘言ってんなと思った彼女をやっぱり壊してみようとしたり、情緒不安定ぶりがすごいのですが、女性に対する贈り物がバラの花束という、ある意味王道な感性を持っていたことがびっくりです。
そして、ストーム・フロントは、なんと初代ヴォート社の社長の嫁=コンパウンドV黎明期から関わる存在だったことが判明。
全能力者の頂点たる優れた能力を持ったホームランダーこそ、彼女と彼女の愛した者たちの結晶だと告げ、めでたく仲直りを果たす二人でしたが、このカップル、はた迷惑が過ぎる。
痴話喧嘩で火事起こすなや。
あと、大先生が、何気なく「これからブラック・ノワールと台本の読み合わせだ」と言ってたんですが……台詞あんの?
しゃべるの? あの人?
そして、ストーム・フロントに☆☆されたと思っていたシンディちゃんが、どっこい生き残っていたりして、今度絡んでくるのかこないのか不明ながら、期待して次回を待ちたいと思います。
七話、早よ!
[adchord]7話:発火
原題:Butcher, Baker, Candlestick Maker
炎上した人:ランプライター
首から上がボンバヘした人:公聴会に居合わせた人々
シーズンフィナーレ直前の箸休め回……かと思いきや、今回もがっつりどころか、犠牲者の雨あられ状態だった第七話。
初っ端、突如カフェに現れたブラック・ノワールの襲撃を受け、親子共々拉致 → ヴォートタワーの一室に幽閉されるアニー。
ノワール氏は容赦のない奴だと思っていましたが、まさか婦女子を鈍器でタコ殴りにするとは思わなかったヨ。
↓
つまりはそこまでしないと拘束できないスターライトのフィジカルタフネスがゴイスということ。メイヴといい、コンパウンドVを摂取した人の肉体はどうなっとるんでしょうか。
そんなスターライトをして、能力を封殺する特別室。たしかに彼女の怪力はすごいが、やはり真価は電気があってこそ。
↓
「スターライトは裏切り者だ」と公の場で告発するホームランダーとストームフロント。
それを、昼間からポ●ノ漬けの男の真横で見る羽目になるヒューイ。
ランプ氏の抱えたラインナップに正直笑ったけれども、このシーンのせいで日本アマゾンだけ2日間の規制がかかって見られなくなってましたね。筆者もちょうど規制中に見ようとして映らず難儀しましたが、お前(ランプライター)のせいかよ。
さて、公表されたコンパウンドVの事実を追求すべく、公聴会が開かれることとなったヴォート社。ボーイズの面々も、ここで確かな証拠を突き付け、ヴォート社&大先生の息の根を止めたいところ。
ところが、グレイスの隠し玉として候補に上がったジョナ氏(幼少大先生の育成を担当した科学者&育成に大失敗した元凶)は証言に乗り気でない様子。証人になってほしいという依頼を「家族がいるから」とすげなく断り、仕方なくその場を後にするグレイス。
↓
真打ちとして乗り込んでくるブッチャーが、世界一きな臭い紅茶の飲み方を披露。
「いいんだよ、証言しなくても。俺があんたの家族を殺すけどさ」
↓
たまらず折れるジョナ氏。
歩く爆弾か、お前。
一方、家族を懐かしむストームフロントのため、頓挫していた親子ごっこを再び開始する心づもりになる大先生。
またしてもアポなしでベッカ宅を訪れ、ストームフロントを恋人として紹介。ベッカの隙きを突き、上空からライアンに世界の真実=彼がわざと世間から隔絶されていることを知らせる。
↓
ママは嘘つきだと糾弾するライアン。
追いすがるベッカの前で、自らの意思により父親とともに去るライアン。
しばらく出番がないため、このまま忘れてくれたらいいなと思っていたのに、案の定こうなったベッカ&ライアン。
何かこう、盛大な死亡フラグが立ったような気がしないでもない。
さらにその一方、幽閉室で絶賛ふてくされ中のアニーは、男前な座り方を披露。
彼女を助けるべく、ランプライターを伴い、ヴォート社へ侵入するヒューイ。数年前に離脱したヒーローのアクセス権を削除していないとか、ヴォート社のセキュリティは案外ザル。
だがそれが功を奏し、幽閉室まで一直線……かと思いきや、なぜかタワーの会議室にヒューイを誘導。壁に設置されたセブンの像の前で、壮大な焼身自殺を遂げるランプライター。
何故このタイミングだよ……と呆れたのもつかの間、火事による非常システムが作動したため、幽閉室に電気が灯る。
↓
機を逃さず、自力で脱出するアニー。
まさかこれを見越していたのか、ランプライター! 見直し……ていいのかどうか、メチャ迷うぜ!
↓
無事に合流するアニーとヒューイ。
アニー母も助け出し、無事にタワーを脱出……と思いきや、またしても障害として行く手を阻むブラック・ノワール。
↓
リベンジマッチに挑むスターライト。
だが、さすがはヒーロー歴●年の大パイセン。
あっと言う間にボコボコにされ、大ピンチに陥るアニー。
↓
そこに現れる、ヒーロー歴●年の大パイセン、クイーン・メイヴ。
メイヴ姐さーん!
ノワールの不意を突き、彼の口にナッツを突っ込み、アレルギー反応を引き起こさせるメイヴ姐さん。
やり方が最凶にエゲつない気もするが、ともかくもピンチを脱したアニーたち。
「一緒に来て」と言うアニーに、ただ拒絶の笑みだけを返すメイヴ姐さん。
その姿にしびれるも、結局のところ、電気を操れようと、暗器を操れようと、ヒーロー同士の大バトルというのは、最終的には肉体を使ってのボコり合い=脳筋バトルに帰結する気がしないでもない。
どこぞのビーム一択男は別にしてな。
その他、ディープ先生とAトレインが、セブン復帰のために教会でわやわやしていたり、ブッチャーの死んだと思った親父が死んでなかったり、弟のレニーは結局死亡したことが確定したり、「あの人の支配は終わったわ」と告げるブッチャー母がやたら男前だったり、とにかくなんやかやと色々あったのですが、最後を飾る公聴会の頭☆☆事件が☆☆すぎて、全てを持っていった。
議長の頭が☆☆したのを皮切りに、ジョナ氏、ショックウェーブ、その他モブキャラが次々と、次々と☆☆していく様は、壮観の一言です。
当初は人間ポップコーンという感想を贈ろうとしたんですが、ここはやはりM字のあの人の台詞を借りて終わりたいと思います。
きたねえ花火だ!
Amazon先生は、修正するところ間違ってるよね? モザイクかけるならこっちだよね!
[adchord]8話:知っていること
原題:What I Know
キャットファイトでボコられた人:ストームフロント
シーズンフィナーレの第八話。
前回までの七話を見終わり、ふと気がついたのですが、予告編にあった血まみれ大先生が、悲しげに降下してくるシーンがまだ出ていない。
ということは、今回出てくる可能性が高いわけで、じゃあ誰が血まみれになんの? → まさかライアンorベッカではあるまいな、と身構えながら視聴。
今回は、それぞれの思惑が錯綜しまくり。
最愛の息子を奪われたベッカがブッチャーに救出を依頼。彼はこっそりヴォート社の社長エドガーと取引をする。
将来、対ホームランダーの切り札となるであろうライアンを、ヴォート社に返すことを代償に、彼の居場所を聞き出すブッチャー。ベッカの望みとは裏腹に、彼はライアン一人を保護させ、ベッカは自分の元に残すつもりでいた。
前回、無事にヴォート社を脱出したアニーはヒューイたちに協力。状況を打破するための確かな証拠を必要とする彼女は、当初メイヴを頼ろうとするものの、己の無力さに打ちひしがれ中のメイヴにすげなく断られる。
↓
まさかのAトレインが協力者に。
人種差別者のストームフロントがいる限り、セブンへの復帰は絶望的だと悟った彼は、彼女の過去を暴露する証拠ファイルをヒューイたちに提供。颯爽と去っていく。
一方、ホームランダーは、母を恋しがるライアンをどうにかなだめようとしていた。
「自分もお前と同じ境遇だった」と語り始める大先生。
「突然大勢の大人に囲まれ、誰もが力を使わせようとしてきた。けれど、飛び方を含め、誰も力の使い方を教えてくれなかった」
↓
シーズン1でちろっと映った、大先生にもあった子供時代を思い出してしんみり。
↓
そこに始まるライアン奪還大作戦。
まず、Aトレイン提供のストームフロント=ナチスの関係者情報がメディアの露出。激高したストームフロントがその場を離脱。
その隙きを突き、突如発される怪音波。
どれだけ肉体を鍛えようと、聴覚だけは常人と同じだった大先生。音波の出どころを探りにその場を離脱 → ブッチャーとベッカに助け出されるライアン。
↓
作戦直前、「ライアンを必ず私のもとに戻すと、弟の魂に誓って」とベッカに言われたブッチャーは、エドガーとの約束を反故にし、親子二人を逃がすことを決意。
ブッチャーにもあった人の心。
だがそこに降臨し、すべてを台無しにするストームフロント。
過去をバラされ激怒中の彼女は、容赦なくボーイズの面々に襲いかかる。
↓
迎え撃つキミコとアニー。
&助っ人としてピンチにやってきたメイヴ姐さん。
メイヴ姐さぁぁぁん!
↓
図らずも勃発した、ガールズキャットファイトとは名ばかりの、エグすぎる脳筋肉弾戦。
三人がかりでストームフロントをボコるアニー、キミコ、メイヴ。
弟を殺されたキミコはともかく、ほか二人は若干の私怨が混じっているような気がしないでもないボコり具合。
それを遠巻きに眺めるザ・ボーイズ。
彼らと同じ心境に立たされる視聴者。
果たして、これはお茶の間の流していい絵面なのか?
近寄れと言われても御免こうむるぞ、マジで。
↓
たまらず逃げ出すストームフロント。
やりきった感じの女性三人。
それを遠巻きに眺めるザ・ボーイズ。
彼らと同じ心境以下略。
だが、なんとストームフロントは、ライアンとベッカを逃がそうとしていたブッチャーの前に現れる。
超人の前になすすべのないブッチャー。手にしたバールで後頭部を殴りつけるも、屁でもない様子のストームフロント。
もしかして、そのバールは第四話で出てきたバールかい?
まさか話数を跨いで振るわれるとは思わんかったで。
↓
首を絞められ、絶命寸前のベッカを前に、ついにライアンの両目が真っ赤に光る。
衝撃に見舞われ、束の間、意識を失うブッチャー。
目覚めた彼が目にしたのは、四肢を無残に焼かれ、瀕死のストームフロントと、そして……。
「ごめんなさい」
未熟過ぎるライアンの放った光線は、彼とブッチャー、二人の最愛の人の命を奪おうとしていた。
首に大怪我を負い、「あの子を守って」と言い残し、息絶えるベッカ。
そこに降ってくるホームランダー。予告編の謎が解ける。
↓
・何故血まみれ? → ライアンを奪われた現場に、たまたま居合わせたヴォート社の特殊部隊を腹いせに大虐●。その返り血。
・何故悲しげ? → 絶命寸前のストームフロントを見下ろしていたため。
↓
故郷の言葉をつぶやきながら、ホームランダーに看取られるストームフロント。
「おいで」と言う血まみれの父を拒否し、ブッチャーの側に移動するライアン。
よかった、この子がこっち側で!
だが、その力の差は歴然。ライアンがどれだけ抵抗しようと、大先生が本気になったらどうしようもない……。
↓
と思っていたところに、現れるメイヴ姐さん。
メ……メイヴ姐さぁーーーーーーーーん!
どうしたんだ今シーズン。いくらなんでも、メイヴ姐さんで解決が過ぎる。
だがメイヴ姐さんならそれも納得さ!
↓
「二人を逃さないと、例の飛行機の動画を公表する。世界があなたを糾弾するでしょうね」と大先生を脅すメイヴ姐さん。
「ならば私は歯向かう人間を虐殺する」
「あなたを誰からも愛されなくなる」
さすが腐れ縁付き合いが長いだけあり、大先生をよく理解しているメイヴ姐さん。
ぐうの音も出ないホームランダーのすぐ横を通り抜け、ライアンを抱っこしたブッチャーが去っていく。
以降は、本作でシリーズ終了と言ってもいいくらいに、よくまとまった後日談が流れるため、一瞬、本作はシーズン2で終わりなのかと焦りました。
まず、スターライトはセブンに復帰。ストームフロントが諸悪の根源ということにされ、欺瞞に満ちた記者会見を強いられた大先生は、深夜のヴォートタワーの上で単独アーン☆を披露。
恋人を失った悲しみを独特の表現で見せつける大先生はさすがの一言です。
一方、ライアンはグレイスを介してCIAが保護。ボーイズの指名手配も解かれ、MMは家族のもとに帰還。フレンチーとキミコ、ヒューイとアニーもいい感じに。
けれど、復帰が約束されていたかに見えたディープ先生は、復帰枠をAトレインにかっさらわれ、教会から離れることに。
そして、ヒューイはボーイズからの独立を決意。自らの意思で、ニューマン議員のオフィスを訪れ、彼女の元で働くことを志願するのだった……。
が。
実は、今シーズンで散々見せつけられた頭☆☆の犯人は、なんとニューマン議員だった……というオチがつく。
ヒューイは能力者戦争から遠ざかったように見えて、実は最も飛び込んではいけない人物の懐に入ってしまったのでした。
一見平和な終わりに見えたシーズン2。けれどそうは問屋がおろさない。
シーズン3を首を長くして待つ所存であります。
次回には、なんと『スパナチュ』の頼れる兄貴ことジェンセン・アクレス氏が出演されるそうですし、とにかく楽しみが過ぎるシリーズです。
シーズン3を早よ! よろしくお願いしゃっす。
人物紹介
後ほど追記予定。
●ブッチャー
荒ぶる主人公側代表。触れるものすべて傷つける、ガラスのハート……ではなく、ダイアモンドのハートを持った全身ガラス人間。というか、歩く爆弾。
対人相手の戦績はそこそこだが、超人相手ではやはり分が悪い。
バールを担ぐ姿がこれほど様になる男も珍しい。
今シーズンでは、仲間との絆が深まる様も描かれ、特にヒューイが自分にとってのカナリアであるという認識を持ち、行き過ぎた暴力の中ににじむ人情味なんぞを垣間見せてくれる。
一度はわんこと一緒に白髪のじいちゃんになる決意までしてたし。
が。
回を重ねるにつれ、本作は『ブッチャーVSホームランダー』の図式であることがいよいよ明白となり、シーズンフィナーレにあたっては、双方が愛する人を失うという、いわば大事なブレーキが外れた結果となる。
ブッチャーにはライアンが残されたとはいえ、これが吉と出るか凶と出るかはまだわからない。
どちらにしろ、彼は暴力に生き、暴力に沈むのであろうから、それを最後まで見届けることが、我々視聴者の最大の使命なのだと認識しております。
●ヒューイ
本作の主人公の一人。作品の良心代表。
シーズンフィナーレにて、母親がまだ生存していることが判明。今後はその方面が重要になってきたりするんかいなと期待。
メイヴとの初対面では、「予想外にヒョロい」と評され、「たやすく骨折れそう」と悪口を言われるが、あんたは大抵の人の骨をたやすく折れるだろうという突っ込みは多分野暮。
前半はボーイズの指針を巡って、ブッチャーとの間に確執があったものの、カナリアとして認識された後は、チーム内のマスコット的ポジションに落ち着く、かつ有事の際には大胆な行動力を発揮するという、ナイスなキャラに成長。アニーとの仲も復活し、順風満帆に見えたのだが、ラストで大変バイヤーな人物の懐に自ら飛び込むという悪手を見せる。
シーズン3では、そのせいで多分ものすごく苦労するのだろうけれども、本作で最後に生き残るのは他でもない彼であることは明白なので、ヒューイ君は大丈夫なのだ。
ヒューイ君はな。
●MM
ボーイズの中間管理職。荒ぶる上司や、羊な後輩を抱え、けれどチームが離散しないのは彼あってのこと。銃は撃てるし、人身のケアはできるし、非常に有能。ブッチャーの信頼が厚いのも頷ける。
ブラック・ノワールに腹をぶっ刺されたり、病院では☆☆に取っつかれたり、プラズマの乗った車が爆発したりと、結構な目に遭っているが、数多の死亡フラグをはねのけ、最後は無事に家族の元へと帰っていったので一安心。
だがシリーズが継続する限り、どこにフラグが待っているかわからないので、まだまだ油断はできないのだった。
頼むから、ボーイズの面々には手を出さんといて。
●フレンチー
ボーイズの愉快な仲間。今シーズンでは、本名=セルジュであることが判明。
弟と失って荒れるキミコを心配し、若干ストーカー気味になりかけるも、病院での出来事をきっかけに絆を深めることに成功。ラストのあれは、少なくとも友達以上になれたと解釈してよいのですね? ですな??
ボーイズの技術担当ながら、今シーズンでは対能力者爆弾が不発だったり、プラズマ弾はそもそも使う前に爆破されたりと、不憫な目に遭っているので、来シーズンに期待したい。
●キミコ
ボーイズの紅一点。前シーズンは荒ぶる野生少女感が抜けなかったのが、今シーズンでは大変かわいらしい女性に成長。
スーパーテロリストの弟も登場し、彼女関連の掘り下げが大きく行われたのも嬉しい限り。
活躍も素晴らしく、VSストームフロントで初戦は破れたものの、二戦目は彼女を前に、臆することのない自分に笑い声を上げるなど、強KAWAIIが爆上がり。
その後のガールズファイトは正直怖ェ……となったものの、首をへし折られても回復し、見事弟の仇を取ったので実にあっぱれ。
フレンチーとの仲も一歩進展。
来シーズンでは、さらに魅力的になって帰ってきてくれると信じてるぅ!
↓シーズン1の感想はこちらをどんぞ。ホームランダー伝説がアツいのです。