映画『カレンダー・ガールズ』ネタバレ感想。年を重ねた女性は美しい。

原題:Calendar Girls
2003年の映画
おすすめ度:☆☆☆☆☆☆

【一言説明】
熟女作ヌードカレンダー=元気が出る映画。

映画 カレンダー・ガールズ

実話を基ににした映画。イギリスの田舎町に住む女性たちが、白血病の研究に貢献するため、ヌードカレンダーを作るというお話。
これが非常に小気味良く、見ると元気が出る内容になっています。超おすすめ。

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あらすじ

イギリスはヨークシャー州のスキップトン。美しくのどかな景色が広がる町で、花屋を営む主婦クリスは若干の暇を持て余していた。
母親を喜ばせるために地域の女性連盟に加入してみたものの、これが驚くほどつまらない。敷物やブロッコリーの奥深さなんて、一体誰が興味を持つ?

そんなある日、クリスの親友アニーの夫・ジョン白血病に侵され、体調はあっという間に悪化、手の施しようがなくなってしまう。
彼の遺した連盟用のスピーチには、「ヨークシャーの女性は花に似ている。盛りを過ぎても美しく咲きほこる」という素晴らしい文章が書かれていた。
落ち込むアニーを元気づけ、ジョンのためにも何かできれば……とクリスはとんでもないことを思いつく。
今年の連盟のカレンダー。それを自分たちのヌードカレンダーとして製作し、白血病のための寄付を集めよう。
前代未聞の物語が幕を開けた……。

※以下ネタバレです。

 

親友の夫が亡くなった。
  ↓
追悼と親友を元気づけるために何かしよう。
  ↓
ヌードカレンダー作ろうぜ!


普通はそうならん!!!


だがなった人がいて、実際に作ったために、当時はかなり話題になったそうな。
女性連盟=お堅い婦人会が、自分たちをモデルにヌードカレンダーを作った。しかも若い女性でなく、中年以上の主婦層がモデル! ヒューッ!!
いやはや、実に面白いことを考えるものだなーと。

作中の名言
「連盟の名前がなけりゃ、裸で不気味に微笑む女の写真よ!」

まさにその通り。わかってらっしゃる。
女性連盟の名前があったからこそ、ここまで話題になり、映画化までされたんでしょう。
特典映像を見た限りでは、かなりアートな出来栄えとなっており、連盟の名前がなくても中年女性のヌードカレンダーとしてそこそこ売り上げは上がったんじゃないかな……とも思いますが。

「えっ……おばちゃんたちのヌードなんて見たかぁないよ」と思ったあなた。ご安心を。コンセプトがとても素晴らしいのです。
作中で医師兼写真家のローレンスが説明するように、「一見普通の連盟のカレンダー。ジャムを作ったり、編み物をしたり……けれど登場する女性は皆裸です」。
大事なところは隠れているし、色はモノクロ。12か月すべてに登場するひまわりの花だけが鮮やかに黄色という素敵仕様。
公開当時、今ほど情報網が発達してれば自分も買ったのになあ……と思いました。

最初は本気にしていなかったクリス周辺の女性会員たちも、話が現実味を帯びるに従い、「冗談でしょ」「ゼッタイ無理」「脱ぐわ!」と紆余曲折。
当然カレンダーができた後も色々とごたごたが……。
本作はそのごたごたも上手くまとめ、実に爽やかに気持ちの良い終わりを迎えます。
現実では、映画化にあたりメンバー同士で意見が合わず、決裂してしまったようですが……。メインを誰に据えるかとか、利益関係とかそんな理由かな? 
けれど今はどうあれ、あの日の彼女たちが大きな挑戦をしたことは事実。
映画の主婦たちも最後は自分たちの生活に戻っていく。挑戦の記録もやがては人々の話題に上らなくなり、一つの逸話として残るのみとなる――。ただ彼女たちの中では、孫やひ孫に語って聞かせるいつまでも色あせない冒険譚として輝き続けるのでしょう。
素晴らしい物語です。

ちなみに作中の12月の写真では、11人の主婦たちが勢ぞろいして写真を撮るのですが、実際には全員の局部がきっちり隠れたものは撮れなかったそうで……。11人もいるから、必ず誰かがぽろりしていたそうな。
名作は裏話も面白いですね。

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感想

人物紹介と所感です。

●クリス
本騒動の立役者。演じるは名優ヘレン・ミレンさん。
夫と一緒に花屋を営んでおり、高校生の一人息子がいる。
息子がベッドの下に隠していた巨乳マガジン=エロ本にインスパイアされ、ヌードカレンダーを作ることを思いつく。
大事なのは、過ぎていく日々の中でどんな小さな思い付きも大切にすること……。

思い付きのレベルがパねえな!!

彼女が立案し、失敗した「ウォッカの会」がなんだったのかわからないが、名前を聞いただけでアウト感がある。なんとなく想像がつく。
行動力もあり、スタイルもいい。

ただ、自分がカレンダーを成功させたという自負のためか、少々やりすぎてしまい、ハリウッドでの失敗を招いた。
だが長年築き上げた友情はそんなものでは瓦解せず、アニーと和解。再び連盟のつまらない講義を聞く生活に喜んで戻っていく。

●アニー
クリスの親友。夫ジョンを白血病で亡くす。
演じるのは名優ジュリー・ウォルターズさん。子供はいるようだが独り立ちしているため、夫と二人暮らし。

ジョンを亡くした後、クリスが立案した企画に賛同する。
「ヌードになるのはジョンの遺志を尊重することよ」
生きていたら、ジョンはきっと喜んだだろう。

ハリウッドに行った際、彼女たちを商品扱いする監督に腹を立て、クリスと大喧嘩する。思わぬ大成功に浮かれる友人の裏で、夫を亡くして深い悲しみに沈んでいた彼女は、夫の死を利用されたようにも感じてしまったのだろう。
もちろんそんなことはないので、イギリスに帰ってからは仲直りし、いつもの日常へと帰っていった。

●ルース
仲間内でも保守的で貞潔な主婦。敷物問屋の夫がいる。
演じるペネロープ・ウィルトンさんはイギリスの映画やドラマでおなじみ。
自分に自信がない故か、ヌードには最後まで反対していたが、冷たい夫が出張に行ってしまった反動で意を決して参加することに。

実は出張と偽って浮気をしていた夫。現場を抑えるや、それまでのおとなしい妻とは一変し、彼を切り捨てハリウッドへ乗り込む姿に溜飲が下がる。
実は長身でスタイルいいからドレス映えするんですな。カッコいい女性となるが、帰国後夫とどうなったかは謎。多分離婚しないで今度は夫を尻に敷きそうな予感がする。

●ジョン
アニーの夫。白血病で亡くなる。
イギリスの女性をひまわりに例えた美しい詩を書き残し、それがカレンダー作成のきっかけとなった。
病気になっても妻を労わる心優しい男性だった。

●ロッド
クリスの夫。花屋を営む。
カレンダー成功後、本業をおろそかにしがちなクリスを叱るも、彼女の成功を喜ぶ素晴らしい男性。
「母さんはとことんやるべきだ」と息子を説得する姿の実にカッコよいこと。さすがいい女にはいい旦那がいるものだ。

●ジェム
クリスの息子。
おかんがベッドの下のエロ本を発見し、読んでいる場面に遭遇する。しかもその後優し気なまなざしでいい子いい子されるという、青少年からすればとんでもない屈辱を受ける。ぎゃー、やめろ。

親友とともにいけない葉っぱを買って犯行を試みるも、実は無害なオレガノをつかまされていた。思い込めばオレガノでもハイになれるが完全に黒歴史。
というか、年頃の少年が「お前のおかんヌードになったんやろ」とからかわれたらそりゃーグレますがな。
エロ本の隠し場所はもっと独創性を持とうぜ!!

●カレンダー・ガールズ
クリスとアニーの意思に賛同した人たち。
「私は55歳よ。今脱がずにいつ脱ぐの」は名言。
美乳持ちや若気の至りでタトゥー持ち、夫以外の永遠の恋人持ちなど個性は様々。
カレンダーの成功で取材陣が押し寄せ、田舎町はにわかに活気づく。素敵な経験になったことだろう。

●ローレンス
ジョンを担当したお医者様。写真を趣味としており、「モデル料が高くって」と嘆いていたのをアニーに覚えられ、カメラマンとして抜擢される。
腕とアートセンスは玄人並。
おそらくは母親と同じくらいの女性陣に囲まれ、相当緊張しながらも偉業を成し遂げる。
取材陣はガールズだけでなく、彼にももっと注目してほしかった。

●マリー
女性連盟ネイブリー支部の支部長。
かなりな保守派。ヌードカレンダーに難色を示し、計画がとん挫するように仕向けるが、最後はしぶしぶ認める。
管理職って大変だよね……。

●新聞記者
身分を偽ってロッドに接近。週刊誌みたいな下種な内容を掲載する下種でゲス。

●監督
ナイジェル・コールさん。TVシリーズなどで活躍されている方だそう。
とてもとても面白く、大好きな作品です。ありがとうございます。

 

女性連盟の会合にてクリスが披露するスピーチの場面は必見。
未見の方はぜひご視聴を。

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