おすすめ恋愛映画3選。

ブログを開設して早三か月。ようやく三十記事を突破し、ブログとしての体を成してきたな、ふふん……と鼻の穴を膨らませていた筆者。だがよく見ると『恋愛』の項目が埋まっていない
恋愛映画はあまり見ないからな……。でもせっかくカテゴリを作ったんだし、何記事か書いておいたほうがよいのではあるまいか……。

というわけで、すっかすかの引き出しの中から3作品をひねり出してみました。あまり見ない分、お気に入りには名作が多い。はず。
ご紹介するのは『恋愛小説家』『ホリデイ』『ペネロピ』の三本です。

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恋愛小説家

原題:As Good as It Gets
1997年の映画
胸キュン度数:☆☆☆

【一言説明】
偏屈小説家とウェイトレスによる、名言多数の大人な恋愛劇。

主演のジャック・ニコルソン氏とヘレン・ハントさんがそろってその年のアカデミー賞主演男優賞女優賞を受賞した名作。脚本賞を逃したのが不思議なくらい名言に溢れた作品です。助演のグレッグ・ギニア氏もすばらしい。

あらすじ

とんでもない偏屈で皮肉屋。自己中で傲岸不遜。他人など波間を漂うゴミ程度にしか思っていない男・メルヴィン
なのに職業=恋愛小説家。
世界中の女性のハートを鷲づかみにする作品を生み出し、大枚を稼ぐ彼はマンハッタンにある高級マンションの一室に暮らしている。
そんな彼は毎朝同じレストランで決まったメニューの朝食を取る。当然レストランの従業員にも嫌われているが、ただ一人、彼を担当するウェイトレスのキャロルには好感を持っていた。
ある日、隣室に住むサイモンという画家が暴漢に襲われたのをきっかけに、彼の犬を預かったメルヴィン。
めんこい犬は、偏屈男の心も溶かす。
メルヴィンは次第に犬と心を通わせ、同時にサイモンやキャロルとも交流を深めることになるのだったが……。

感想

初っ端メルヴィンの偏屈っぷりが天井知らずで、こんな男が主役で大丈夫かと不安になる本作。何せ彼は強迫観念っぽいものにとらわれており、歩道に敷き詰められたブロックのヘリは踏めない、いつものテーブル以外では食事をとれない、ナイフとフォークは持参したもの以外使えない……。しかも隣人サイモンの愛犬を当初は目の敵にしており、なんとダストシュートに投げ込む始末。
こいつがどうやったら恋愛を始められるんだ……と首をひねっていたところ、ヒロイン役に感じの良さが天井知らずのヘレン・ハントさんを持ってくるという神采配。彼女の善良さと誠実さに満ちた姿に、実はずっと前からメルヴィンは惹かれていたんですね。
サイモンの犬を預かったことで凝り固まった日常がゆるみ始め、実はメルヴィンが寛大な心も持ち合わせており、しかも中々に面白い奴だということがわかってくる。
そこから始まるメルヴィン・キャロル・サイモンのプチ旅行。この旅行でキャロルとの仲をぐっと深めたい……はずが、やらかさないはずがないメルヴィン。
実はいい人なのだと理解しながらも、彼の毒気の強さに対してキャロルがどんな判断を下すのか……という点が見どころ。

●メルヴィン
歩く名言男
さすが小説で鍛えただけのことはあるでー。いつもの言動はかなりアレだが、ここぞというときにハートを狙い撃ちする台詞を吐く。
白眉はもちろん旅行中のレストランでの「君といるといい人間になりたいと思った」と、ラストの「自分に皿を運んでくる女性が~」の台詞。
それまでのキャロルは生活感に溢れすぎていた。デートした男性と息子の吐しゃ物をつけたまま事に及ぼうとし、「現実的すぎる」とフラれてしまう。もう若くもなく、夢に満ち溢れているわけでもない。
けれどそんな自分を世界で一番美しいと言う。他人のための食事を運ぶ自分を前にし、彼女がどれほど聡明で、どれほど素晴らしい女性なのかを知っていると。そして、それこそが自分の誇りなのだと。

メルヴィーーン!!

彼の良さを知る人はごくわずかだが、なんていい男なんだ、あんたは。
昔見たときはニコルソン氏をハンサムと表現することに抵抗を覚えたのですが、今見ると本当にいいお顔をしていらっしゃいますね。素晴らしい役者さんです。

●キャロル
メルヴィン行きつけのレストランでウェイトレスとして働くシングルマザー。ブルックリンのアパートに息子と母親の三人で暮らす。
一人息子が喘息持ちで看病のために休んだのをきっかけに、メルヴィンがその事実を知ることとなる。彼女の給仕でなければ食事がとれない→休ませないためにはどうしたらいいか→息子の病気が治ればいいじゃん! という思考により、小児呼吸器科の名医を紹介。治療費全部持ちという神対応をかます。
最初は下心ありと警戒していたキャロルだが、メルヴィンの本心が真から『給仕してくれないと困る』に端を発していることを知り、拍子抜けする。その後サイモンの帰省旅行に同行するよう誘われ、メルヴィンへの理解を深めていく。
演じるヘレン・ハントさんの魅力もあって、偏屈男が惚れるのも納得の素敵な女性。息子を大事にしていることがひしひしと伝わってくるのがいいんです。

●サイモン
メルヴィンの隣人。ゲイの画家。
ふとしたことで引き入れた少年たちに暴行され、全治数か月の大けがを負う。その間愛犬の世話をどうするか……悩んでいたところで、パートナーの男性がメルヴィンにごり押し。あんな男に預けて大丈夫かよと心配していたが、実はかなり上手くやっている様子。その恩もあってか彼と交流するようになる。
だが怪我で個展が開けなかったため、破産。両親にお金の無心に行くが冷たくあしらわれ、怪我のショックでスランプ状態だったこともありどん底に。
だが逆境こそ芸術家にとっての追い風。
キャロルの入浴する姿にインスピレーションを得、見事感性の復活を果たす。
非常に善良で金のハートの持ち主。ルームシェア状態になったメルヴィンを、うじうじ悩んでるんじゃねーよと鼓舞して今度は自身が追い風となる。

●わんこ
なまらめんこい。
このままメルヴィンの犬になってもいいと思ったけど、そこはやっぱりご主人はサイモンなのだ。とにかくめんこい。

●キャロル母
生活に翻弄される娘を優しく見守る。
さすがは年の甲。最後のひと押しを担当し、見事役目を果たす。

ちなみにこの映画を見終わるとパン=バゲットを買いに行きたくなるんですが、映画では朝の4時開店のパン屋に行く=焼きたてのバゲットなため、焼きたてでないバゲットを入手する可能性の高い視聴後の購入はおすすめできません。オーブンで焼きなおせばいいけど、そうでないと
メェショリィッ……あっ……硬ってぇ~~~~。
てなる。理想と現実の狭間で翻弄される。

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ホリデイ

原題:The Holiday
2006年の映画
胸キュン度数:☆☆☆☆☆

【一言感想】
兄がジュード・ロウなわけあるか。

二大美女ケイト・ウィンスレットさんとキャメロン・ディアスさんを主役に、我らがジャック・ブラック氏と来日した際バラエティ番組で中トロを持って「チュートロウ」と発言してくれたジュード・ロウ氏を相手役に据えた作品。
↑のポスターを見てもわかる通り、最高って話です。

あらすじ

ロンドンの新聞社に勤めるアイリスは、同僚ジャスパーとの不毛すぎる恋愛に悩んでいた。社内で行われたクリスマス・パーティにて、別の女性との婚約を発表するジャスパー。

よりによってお前、このタイミングで言うか?

クズ男に翻弄され心底傷ついたアイリスは、誰も自分を知らない場所に逃亡したくなり、ふと『ホーム・エクスチェンジ』のサイトを訪れる。短期間の間互いの家を交換してそこで暮らすというこのシステムはアイリスの興味を引いた。
ちょうどその時、アメリカはハリウッドに暮らす予告編制作会社社長のアマンダも、長年の恋人と別れた後の傷を癒したく同サイトを訪れていた。

あっという間に意気投合し、翌日から家を交換することに決めた二人。
果たしてこの休暇がもたらすものとは……?

感想

この映画で何が衝撃だったかというと、利己的でないジャック・ブラック氏が出て来たということ
嘘だろ……ご本人がナイスガイなのは知ってますが、ジャック・ブラック氏と言えば利己的な役のオンパレード。『スクール・オブ・ロック』然り、『ナチョ・リブレ』然り、『愛しのローズ・マリー』『ガリバー旅行記』然り。声だけの出演にも関わらず、『カンフー・パンダ』の主役ポーだって、結局あいつ飯が食いたくて強くなってるかんね、という。
そんな利己まみれのブラック氏が、ケイト・ウィンスレットさん演じる超感じの良い美女アイリスの相手役だと!? 

しかも普通にめっちゃいい奴だと!!???

にわかには信じがたかったのですが、映画を最後まで見ても、どこにも独善的な姿勢の欠片もなかったという……すいませんでした。ジャック・ブラック氏は大好きですが、こんなに感じのいい氏は初めてだったんです。ひゃん。

そしてもう一人の主役アマンダサイド。たまたまアイリスの兄だったジュード・ロウ氏と遭遇し、ワン・ナイト・ラブを体験してしまう二人。
そうそう、失恋の痛手で衝動的にホーム・エクスチェンジしたら、滞在先の住人の兄弟がたまたまジュード・ロウ氏みたいな超絶イケメンだったわけー。
なーんて。

そんな都合のよい偶然があってたまるか!

馬鹿じゃねーの。キャメロン・ディアスさんのいる家に、たまたまジュード・ロウ氏が訪ねて来ちゃったとか、んな偶然映画の中でしか起こらねえよ!
……あっ、そういや映画だったぜ、これ。

ということで納得。美男美女っぷりがパねえっすね。
しかもジュード・ロウ氏演じるグレアムの娘二人がこれまためんこいこと。グレアム邸で四人がお部屋に作ったテントに寝転がるシーンは、まさにおとぎ話のようなうっとり感に満ちています。

グレアム娘「素敵な口紅ね」
アマンダ「新作よ」
グレアム娘の指がアマンダの唇→自分の唇に。
グレアム娘「もらっちゃった」

天使か!!

いかに都合がよすぎだろうと、そんなことはどうでもいい。この映画はまさに休暇。人生のホリデイ。
しかも音楽担当があのハンス・ジマー氏なんですよ。豪華すぎませんか。名匠作曲のげに素晴らしきBGMとともに、浮世を離れて豪華カップルの恋愛模様を恋愛脳になって楽しむが正しい姿勢かと思われます。つまりは素直にうっとりしとけってことですね。

それにつけてもウィンスレットさん演じるアイリスのかっわいいことかっわいいこと。彼女がアマンダ邸の豪華さにびっくりして喜んで、嬉しすぎてぴょんと跳ねたところを何度リピート再生したことか……。
あとはブラック氏演じるマイルズが、アイリスのために作った曲を奏でるシーン。「君の曲だ」と言われて思わず涙ぐみそうになるアイリスに、こちらまで胸がじーんときます。
キャメロン・ディアスさんの絢爛豪華な衣装も見どころ。美人は何を着ても似合うのう。
出演者全員大好きな映画でございます。

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ペネロピ

原題:Penelope
2008年の映画
胸キュン度:☆☆☆☆☆☆☆

【一言説明】
王子を待たない姫による現代のおとぎ話。

あれれ……Amazon Videoでの配信が……ない……???
アソシエイトで検索してみましたが、出てこないんだわ。何故だ。『道化死てるぜ!』は出てくるのに……。もし気になった方はTSUTAYAもしくは他のサービスで探してくださいな。

主演は筆者大好きクリスティーナ・リッチさんとジェームズ・マカヴォイさん。マカヴォイさんは『ナルニア国』で注目され、『ラスト・キング・オブ・スコットランド』でノミネートされた同年に本作に出演されていらっしゃいます。
このお二人がそれはもう胸キュンカップルなんでございます。

ペネロピ 映画

あらすじ

『ウィルハーン家の娘は、豚の顔になる』

先祖が魔女に呪われたせいで、豚の耳と鼻を持って生まれて来た少女・ペネロピ。呪いを解くには、『名家の子息と結婚する』ことが条件となる。
けれど何度お見合いを繰り返しても、相手はペネロピが姿を見せた途端に逃げ出してしまう。
そんな中、一人の青年がウィルハーン家を訪ねて来る。名家の子息だと言う青年・マックスは、他の求婚者たちとはどこか毛色が違った。ペネロピの家柄や財産ではなく彼女本人に興味を示す彼。
マジックミラーを隔てての交流で心を通わせたペネロピは、意を決して彼の前に姿を現すのだったが――。

感想

ディズニープレゼンツということで、乙女チックかつおとぎ話的な雰囲気を醸し出す本作。どこかふわふわした浮世離れした世界が待ち受けますが、話の展開はまさに『現代のおとぎ話』。チクっとした毒と苦みを交えつつ、少女の自立をテーマに物語は進みます。
ここが古典的なおとぎ話を期待していた層とは好みが分かれるところ。苦手な人は一定数以上いるだろうなあというのが正直な感想。筆者的には好みどんぴしゃでしたが。

本編と予告編にてアイスランドのバンド『シガー・ロス』の『Hoppipolla』が流れるんですが、これが名曲中の名曲。映画を見るきっかけになったのも、予告だか何かでこの曲を聞いたから。
本編ではジョニーとの婚約に失敗したペネロピが家を飛び出すシーンに流れ、大都会の喧騒を夜の闇と共に上手く幻想的に覆い隠し、なんともノスタルジックな演出となっています。
思えばiTunesで初めて買った曲がこれだったなあ……としみじみ。

●ペネロピ
本作の主人公。豚の耳と鼻を持った少女。
クリスティーナ・リッチさんの特徴的な美貌のなせる業か、鼻が豚なのにめちゃくちゃ魅力的。しかもファッションがかわいい。おとぎ話のお姫様のドレスを現代風にアレンジしたような洋服は、女性ならキュンと来るはず。
ジョニー含め他の登場人物は現代的なのに、彼女一人がいるおかげで寓話的世界観が保たれている。ゴイス。

世間の中傷から守ろうとする母親の意思により、文字通りの箱入り娘として成人まで過ごすが、マックスとの恋に破れた後は生まれて初めて屋敷を飛び出す。しかも親の財産に頼らず、機転を利かせてお金を得るから好感度高し。
呪いを解く方法については、『マレフィセント』や『アナと雪の女王』に通じるものがありますね。

●マックス
四コマでマカヴォイ氏を見ながら描いていて思ったのが、「なんだこの美青年」。マジで美青年。役柄といい個人的にマカヴォイ氏最高のイケメン度合ではないでしょうか。いやー、かっけーっす。彼が塀を飛び越えるシーンの身軽さは必見。細っこいように見えてさては隠れマッチョですよ、奥さん。

当初はペネロピにこけにされた名家の青年エドワードと彼女を付け狙う記者レモンにそそのかされ、ウィルハーン家に潜入し、ペネロピの写真を撮ろうとするマックス。
だが鏡越しに交流を続けるうちに、ペネロピ本人に惹かれていき……の王道展開がくるかと思いきや、一ひねりあるのが本作。二人の行く末を固唾をのんで見守りたい気分になります。

●ペネロピ母
過保護おかん。娘を縛り付ける存在として、損な役回りを背負わされた感……と思いきや、最後に余計なことを言ってあきれさせる。でも自分ならまだしも、大事な娘に重荷を負わせてしまったと長年感じていたとしたら、あんな性格にもなるんじゃないかと同情してしまう。
いつか彼女の呪いも解ける日が来るだろう。

●レモン
ペネロピを付け狙う新聞記者。幼少ペネロピの写真を撮ろうとして、ペネロピ母に誤って目を突かれ、失明してしまった過去あり。そりゃ恨みに思うのも仕方がない。
だが念願かなってペネロピの写真を入手するも、彼女が自分なりに世の中を生き抜いていることに感銘を抱く。当然、本物は牙も生えていないし、想像より耳も鼻も大きくない。
本作はペネロピのみならず、呪縛という名の呪いにかけられた人々が多々登場する。彼らが偏見や思い込みからどう解放されるのかもポイントだろう。

だがエドワード。てめーは駄目だ。
甘やかされた坊ちゃんめが。


ペネロピは鼻を隠すのにマフラーをぐるぐる巻いております。日本だと顔を隠すなら真っ先にマスクを選択しそうですが、欧米ではその文化がないらしいですね。だから海外でマスクをしているのは日本人だけとわかりやすいそうです。へー。

以上、おすすめ作品でした。