映画『ジュマンジ:ネクスト・レベル』ネタバレ感想。プレイキャラシャッフルは大成功。前作同様面白い。

ジュマンジ ネクスト・レベル 映画 コメディ

原題:Jumanji: The Next Level
2019年の映画
おすすめ度:☆☆☆☆

【一言説明】
万能泉。

ジュマンジ ネクスト・レベル 映画 続編

名作『ジュマンジ』の続編『ジュマンジ:ウェルカム・トゥ・ジャングル』から早二年。全世界大ヒット作品のさらなる続編がクリスマスシーズンにて公開されました。
各プレイヤーとゲームキャラクター役が全員が続投。もちろん主演はドウェイン・ジョンソン氏。踊って戦えるヒロインにはカレン・ギランさん。

告白しますが、つい最近までドウェイン・ジョンソン氏を特になんとも思っていなかったのですが、『モアナと伝説の海』にてマウイ役として見事な歌唱力を披露したあたりから「あれ……この人……なんか……?」と思い始め、『ジュマンジ:ウェルカム・トゥ・ジャングル』『スカイスクレイパー』と続き、でもって『ワイルド・スピード:スーパーコンボ』にて完全に姿を見たらトゥクン……となる、超かっけー俳優さんの一人となりました。
あんな二の腕になってみてぇなあぁー!
ガストンみたいに一日卵十個食べたらなれるかな! 

※エンドクレジットの途中に映像があります。最後にはないよ!

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あらすじ

ジャングルでの大冒険から数年後。大学生となって各地で活躍するベサニーたちが、クリスマスを機に地元へと帰って来た。
再会を喜び合う面々。だがそこに、約束したはずのスペンサーの姿はない。
マーサ「心配だわ。様子を見に行ってみましょ」

ずんどこずんどこずんどこ。

フリッジ「なんか聞こえね?」
ベサニー「……空耳じゃない?」

ずんどこずんどこずんどこ。

マーサ「聞こえるわ!」
ベサニー「お隣が運動会なのかも!」

ずんどこずんどこずんどこ。

ベサニー「あーもう、聞こえてるわよ!」

消えてしまったスペンサーを追い、再びゲーム世界へと飛び込んでいく三人だったが……?

※以下ネタバレです。未見の方注意。

 

 

感想

今回も面白かったです!
前作『ウェルカム・トゥ~』では初代『ジュマンジ』の世界を一新。ボードゲームからTVゲームへと進化を遂げ、ゲームキャラが現実に来るのではなく、現実の人物がゲーム世界に入り込むという逆転の発想で楽しませてくれました。
本作も大まかな流れは同じ。だから二番煎じというか、マンネリというか、退屈に感じたりしないかなという心配があったのも事実。
結論としては、若干のスロースタートではあるものの、いざ冒険が始まると面白さが加速する構成となっていました。
序盤からして、主役は当然主役キャラに……というお約束をプレイキャラシャッフルという変則技で覆し、じいちゃんストーン爆誕というナイスな配置に。
ただこの辺りは予告編で散々流されたため、予告をじっくり見て楽しみにしていた人ほど驚きが薄れたのではないかと思います。筆者含め。
でもってゲーム慣れしてないじいちゃん二人=前作を見ていない人にもわかりやすいように世界観の説明をするシーンがちょっと長めに取られているので、慣れている人は逆に冗長に感じてしまったのでは……とも。
一応「腰の動きが潤滑」等、じいちゃんジョークを交えての説明なので楽しくは見られたんですが、そんなんいいからさっさと冒険を始めろよというのが正直な本音。
だがそこを越え、砂漠にぽいっと捨てられてからはどんどん面白くなっていきます。

前作で重要だった『リア充と非リア充の交流』を主とする青春要素は彼らが大学生&仲良しになったため薄れたものの、今回も他の面子に比べてニューヨークで悪戦苦闘し、思うように道が開けないスペンサーの劣等感が取り上げられた上に、彼の祖父エディとその友人マイロとの和解への道が盛り込まれ、最後はしんみりとした感動を得るなどドラマ部分も外しておらず。

だけどね! やっぱりね! コメディだよね!
ステージがパワーアップしたことに加え、各キャラのステータスも追加修正が入った模様。
前作のケーキ爆散事件はめっちゃ笑ったんですが、今回もブレイブストーンの弱点に『スイッチブレイド』=飛び出しナイフとあって、それに刺されたら死ぬんかいな……いや普通死ぬだろと首をひねっていたら、なんと後にそれが人名だと発覚。
「でも俺超強いからきっと倒せるしぃ」とじっちゃん=ブレイブストーンが迎え撃とうとした途端にあっさり全滅させられるというまさに弱点! な展開に笑いました。なぜこのゲームは弱点にだけ徹底してシビアなんだ……!

そして最後までじっちゃんストーンの配置で行くのかと思いきや、なんと今回はプレイキャラを入れ替えることができるスポット=不思議の泉みたいなのが登場。後続でやって来たアレックスとベサニー(馬)が揃った後に、キャラ総入れ替えを行って見事スペンサー=ストーンに修正するという神采配となってました。
太っちょ教授の身体に戻り、「そうそう、このマシュマロボディ!」と喜ぶベサニーが神KAWAII。
そうなんですよ、結局使い慣れたキャラが一番なんだよと妙に納得。筆者だって『スト2』で最初にベガを倒したのはリュウでもガイルでもなくダルシムですからね! 延々とヨガファイア撃ってましたからね!

というわけで、クリスマスにみんなでわちゃわちゃしながら見るにふさわしい面白映画でございました。年末は過去作を見返してみようと思います。

人物紹介

●ゲームキャラ●現実の人物

●ブレイブストーン
ゲーム内の主役級キャラ。勇猛果敢、筋骨隆々、スキルはキメ顔、弱点はなし……かに思われたが、今作では『スイッチブレイド』が追加されていた。
飛び出しナイフ……ではなく、前述のように人の名前なのだが、どうやらストーン氏は彼の妻ともにょもにょな仲になっていたようで、「俺の妻に近づくな!」とロケットランチャー的な武器をぶっ放される程恨みを買っていた模様。
超迷惑。
マンドリルの吊り橋を越えた後でアレックス=シープレーンが冬服を買ってきてくれるのだが、何故か彼だけ五分袖でジャケットも袖なし。なんでや。寒くないのか。筋肉は鉄壁の鎧ってやつか。
当初は中の人が高齢だったため、じいちゃんジョークを連発する宝の持ち腐れ状態だったが、砂漠の街にて自身のポテンシャルに気づいたエディにて、町のごろつき相手に大立ち回りを繰り広げる。
つーか強すぎ。
チートすぎ。このゲーム、バランス調整がおかしくないか。
その後はエディからスペンサーへと中の人が替わり、満を持しての大活躍を見せてくれる。
ちなみに中の人がじっちゃんであろうとなんだろうと、キメ顔に女子はときめかざるを得ない模様。

●ラウンドハウス
ゲーム内のヒロインキャラ。めちゃんこかわゆい女子だが、ダンス武闘を特技とするブレイブストーンに並ぶ肉体派。弱点は毒だが、今作では被害に遭うことはなかった。
不思議の泉により一時的に中の人がフリッジに替わるも、それ以外はマーサが担当。内実共にヒロインの風格をかもす。
最終ステージの城では、なんとボスのユルゲンに嫁ぎそうになり、てめーなんぞにラウンドハウスはやらん! とお父さんみたいな台詞を言いたくなった。
マッチョのフリッジをもってしても彼女の身体能力(とO●PAI)はすこぶる魅力的らしく、不思議の泉にてグンバツな運動神経っぷりを披露してくれる。だがさすがに五十キロもあるベリーの果実は重たそうにしていたのだが、それをひょいっと持ち上げるブレイブストーンの腕力はどういう設定になっとるんじゃ。やだトキメク。

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●オベロン教授
地図と考古学のスペシャリスト。今作では幾何学の特技も追加。
ベサニーをして「懐かしのマシュマロボディ」と言わしめる魅惑の太っちょキャラだが、フリッジには一時的にク●キャラ扱いをされる。天下のジャック・ブラック氏になんてこと言うんだ。
というかジョンソン氏もそうだが、中の人がマッチョ男子からチア女子に変わった途端に乙女っぽさを発揮するブラック氏の演技力のパないことよ。役者さんってゴイス。
長らく謎の追加事項だった『幾何学』だが、マンドリルの吊り橋にて絶えず動き続ける吊り橋たちの正解ルートを導き出すのに一役買い、フリッジも改めて有能さを認識することとなった。
その後は不思議の泉にて無事にベサニーへとスイッチ。げに愛すべき乙女キャラが復活した。

●フィンバー
動物学者にてアイテム管理を行う有能なジャングルの案内人。特技はケーキ爆散。
今作では言語学が特技に追加され、なんと動物たちとお話しできるというメルヘンチックなスキルに昇華された。
当初はエディの友達マイロが中の人だったため、襲い来る動物たちの特徴を一歩遅いタイミングで解説してパーティを危機に追い込むという絶妙にナイスな技を披露。ダチョウって威嚇したらアカンのか……ってアカンだろ普通。気づけ。
ついでに馬になったベサニーもしくはマイロとの通訳の役割も担う。
ユルゲンの城になんとか兄弟を偽って入り込んだ際、危うくケーキの悲劇を繰り返しそうになったがなんとか回避。ケーキがもったいないが、目の前で爆散したら偽物ってばれるからしゃーないね。

●ミン
本作で新登場したプレイヤーキャラ。中国系女性の容姿をした盗賊。鍵開けや盗みが得意。
当初はスペンサーが中の人だったが、泉にて祖父エディと交代。ユルゲンから奪った宝石を太陽にかざすという大役を担う。
盗賊だけに身のこなしが軽く、どんな鍵でもひょいひょい開けるが、現実世界に戻っても覚えた技術を悪用したらイカンのですよ。

●シープレーン
前作では隠れキャラ扱いだったイケメン飛行士。今作でもアレックスが中の人を担当。マンドリルに囲まれ大ピンチだった仲間を絶妙なタイミングで救いに来る。
途中参戦だったためライフは3と安定していたが、ユルゲンの城に閉じ込められた馬=マイロを救い出すために罠に挑み、順調に1まで減らしていった。
つーかこの罠、難易度高すぎ。予告編の無理ゲーはここにかかっていたのではと思うレベルざます。

●馬
シープレーンが颯爽と乗って来た馬……と思いきや、まさかのプレイヤーキャラ。
選択画面で馬を選ぶ奴いんのけ?
中の人はベサニー → マイロへと変化。
ただのお馬さんかと思いきや、実は翼の生えたペガサスであることが判明。ミンを背中に乗せ太陽を目指し、見事ゲームクリアの立役者となった。
というか、クリアにはこの馬が必須なのでは……。みんなが「馬なんてやだよ」と言ってたら、一生クリアできない仕様なのでは……? まったく意地が悪いゲームだな!

●ユルゲン
本作のボス。雪山にどでかいお城を構えたひげもじゃの男性。
見た目が荒々しいため、テクノロジーとは無縁なのかと思いきや、なんと自家用の飛行船を持っていたりするので侮れない。
ラスボスらしくエグいほど強く設定してあり、ブレイブストーンのパンチを受けても揺るぎすらしない。
マジかよ、どうやって倒すんだよと思うなかれ。道中で入手することとなった重量50kgのベリーが弱点となっており、それをべちゃっとつけられたが最後、弱体化してこちらの攻撃が効くようになるという素晴らしいラスボス性能を発揮する。ゲームの鑑みたいな展開に拍手。

●スペンサー
プレイキャラ:ミン → ブレイブストーン
前作に引き続き今作でも主役を務めるが、前半は行方不明かつプレイキャラが盗賊(ミン)なのもあって活躍が少ない。
高校卒業後、NYの大学に進学。大都会の荒波に揉まれ上手く行かない日々を送っている。そのためGFマーサのキラキラしたインスタを見て気おくれし、勝手に冷却期間を宣言。他の仲間との連絡も滞りがちになっていた。
クリスマス休暇にて実家に戻った後は、みんなに会う前に自信を取り戻そうとひそかに回収していたジュマンジのゲーム機を引っ張り出し、起動。曰く「ブレイブストーンになってあの時のハイな気分を味わいたかった」と怪しい葉っぱの効能みたいな台詞を吐露する。アカンて。
だがゲーム機が半分故障していたため、プレイキャラが強制的に盗賊のミン・フリートットになってしまった。本人が正義感あふれる気弱な性格なため、盗みに抵抗がありスキルが最大限に活かせていなかった様子。
マンドリルの吊り橋ステージを越えた後に見つけた不思議の泉にて、ようやく念願のブレイブストーンへと返り咲く。
その後は正直にマーサに心情を訴え、見事復縁とゲーム世界からの生還を果たした。

●マーサ
プレイキャラ:ラウンドハウス → オベロン教授 → ラウンドハウス
スペンサーと遠距離恋愛中だったが、勝手に冷却期間を宣言され、自然消滅寸前の危機だった。
高校卒業後は無事に大学デビューを果たし、充実した日々を送っていたが、それがスペンサーの劣等感を刺激していたとは思いも寄らなかった様子。
ゲーム内では一時オベロン教授にキャラ変えをすることはあったものの、それ以外はラウンドハウスとしてスペンサー不在パーティのリーダー的役目を果たし、彼氏合流後は心の支えとなるなど徹底したヒロインっぷりを発揮する。
芯の強さと知性を持ったいい女に成長した模様。

●フリッジ
プレイキャラ:オベロン教授 → ラウンドハウス → フィンバー
体育会系マッチョ。故障したゲームのバグにより、強制的にオベロン教授がプレイキャラとなり悲鳴を上げる。
前作のフィンバーにも不満たらたらだったが、やはり慣れ親しんだ身体がいいのか戻れた時は歓喜の声をあげていた。
泉の力で一時的にラウンドハウスとなった時は秒の速さでOP●AIを触り、かつ身体能力を最大限に楽しむという女子受けの悪そうな行動を取る。
つーかマーサにはドン引きされていた。

●べサニー
プレイキャラ: → オベロン教授
前作序盤の感じの悪さが一変、今作でも気立てのいいめちゃんこかわゆい女子のままだった。
仲間がスペンサーを探してゲームに入った際はただ一人取り残されてしまい、アレックスに助けを求めて遅れて駆けつけることとなった。
だが馬だった。馬て。鬼か、この映画。
その後は泉の力で待ち望んだオベロン教授のボディへと変更。歓喜の叫びを上げる。このへんの演出も彼女の可愛らしさを余すことなく表現する名シーン。
最終ステージに乗り込む際は、チアで鍛えたフレーズでみんなを鼓舞しようとするが誰も乗ってくれず。残念。

●アレックス
プレイキャラ:シープレーン
前作では隠しキャラ扱いだったが、今作でも途中からべサニーの助けに応じてゲーム世界に参入する。
さすが二十年も閉じ込められていただけあり、雪山ステージに挑む面々に洋服を買ってきてくれる。
だが何故ブレイブストーンだけは徹底して袖的なものを省いた装備なのかほんと謎。筋肉か? 筋肉は寒さも防ぐのか? 自分はマッチョになったことがないのでわからんのですが、そんなに万能なもんなの? そりゃみんなマッチョ目指すはずだぜ!
普段は良いパパをしているらしく、前作にも登場した娘はかわゆく成長した模様。

●エディ
プレイキャラ:ブレイブストーン → ミン
スペンサーのじいちゃん。睡眠時に呼吸器が必要だったりと加齢する肉体を嘆いていたが、ゲーム世界ではブレイブストーンの性能に歓喜して大立ち回りをやらかす。
フリッジたちには不評だったけど、じいちゃんストーンも筆者は好きですよ。
荒ぶる運転の才能がある。
マイロと二人でレストランを営んでいたが、相棒が勝手に引退して店を売ったことを機に何年も顔すら合わせなかった。
だがゲーム内にてマイロの胸中や肉体の限界がきたために引退したことを知り和解。新たな門出を見送った。

●マイロ
プレイキャラ:フィンバー → 
エディの友人。たまたまエディを訪ねてきたため、バグったゲームに強制的に取り込まれてしまう。
老人ゆえに話し方がゆっくりで、せっかくの動物学の知識も大事な点を披露するまでに時間がかかり、そのせいでパーティを度々危機に陥れる。
実は病気の生で余命いくばくもないことが判明し、それもあって久しぶりにエディを訪問したことが明かされる。
馬となった彼の活躍でゲームをクリア。だがクリア後も馬のままゲーム世界に止まることを選び、翼を広げてジュマンジの空へと飛び立っていった。
マイロとの別離は悲しいが、その行く手に幸あれ。
多分続編があったらジュマンジ世界にて主人公を助けてくれそうだ。

●監督
ジェイク・カスダン氏。主にコメディを撮っていらっしゃるお方のようです。
今作もとても面白かったです。ありがとうございます。

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